群馬県、職場環境情報を一元化 カスハラ対策義務化も案内

この記事のポイント

1.群馬県が、働き方改革、女性活躍、ハラスメント対策に関する情報を一つのポータルに集約した。
2.労働者向けには相談窓口、企業向けには法制度、取組事例、助成制度を目的別に案内している。
3.2026年10月1日に始まるカスタマーハラスメントと求職者等セクハラの防止措置義務化にも対応した。

鶴舞群馬県のイラスト

群馬県産業経済部労働政策課は2026年7月15日付の県ホームページで、働き方改革、女性活躍、職場のハラスメント対策に関する情報を一つのポータルに整理した。働く人向けと企業・事業者向けに入口を分け、制度改正、相談窓口、企業の取組事例、助成金を一つのページから確認できる構成としている。

働く人向けの項目には、職場のハラスメント、出産・育児・介護と仕事の両立、労働条件、テレワークを掲載した。群馬労働局雇用環境・均等室のハラスメント対応特別相談窓口、厚生労働省の総合労働相談コーナー、県の「ぐんま県民労働相談センター」へつながる。問題がハラスメント、労働条件、両立支援のどの制度に当たるか判然としない段階でも、相談先を探しやすい設計である。

企業・事業者向けには、働き方改革、女性活躍、子育てとの両立、ハラスメント防止、治療と仕事の両立、性的指向・ジェンダーアイデンティティの多様性、助成制度を並べた。女性活躍推進法と次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画については、一体的に整備できることも案内する。県独自の「群馬県いきいきGカンパニー認証制度」や、県内の中小企業・小規模事業者を対象とする「群馬県魅力ある職場づくり事業」も掲載した。

制度対応で直近の期限となるのが、2026年10月1日に施行される改正労働施策総合推進法である。2025年6月11日に公布された令和7年法律第63号により、カスタマーハラスメントと、求職者等へのセクシュアルハラスメントについて、事業主に防止措置が義務付けられる。厚生労働省は2026年2月26日、両分野の防止指針を告示した。ポータルは法改正情報を冒頭に置き、企業が施行日、指針、対策マニュアルへ直接移れるようにしている。

職場に関する権利侵害は、長時間労働、性別による機会格差、育児・介護を理由とする不利益、ハラスメント、治療中の就労困難など、複数の制度にまたがる。相談者が制度名や所管機関を知らなければ、適切な窓口へたどり着けない場合がある。群馬県のページは、情報を労働者と事業者の目的別に整理し、予防のための社内整備と、被害が生じた後の相談経路を同じページで示した点に実務上の特徴がある。

ただし、ポータル自体が労働紛争を解決したり、企業の対応が法令に適合しているかを認定したりするものではない。県内企業は10月1日までに、ハラスメントを許さない方針の周知、相談体制、事実確認、被害者への対応、再発防止策を国の指針と照合する必要がある。群馬県労働政策課が今後の制度改正や相談窓口の変更を反映し続けることが、県内の労働者と事業者にとって利用できる入口を維持する条件となる。

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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