荒川区、口・食・脳から介護予防を考える講演会

荒川区高齢者イベント

東京都荒川区は、介護予防普及啓発講演会「つながる口・食・脳『人生100年時代への備え』」を、令和8年6月8日午後2時から4時まで、サンパール荒川3階小ホールで開催する。講師は、東京都健康長寿医療センター研究所副所長で、東京都介護予防・フレイル予防推進支援センター長の藤原佳典氏。対象は区内在住・在勤・在学の人で、定員は250人、申込み順。参加費は無料で、手話通訳と要約筆記も用意される。

同日には、口腔・栄養・認知症に関する個別相談会も予約制で実施される。午前は10時30分から11時30分まで、口腔相談、栄養相談、認知症相談を各10人まで受け付ける。午後は1時から1時15分まで、口腔相談と栄養相談を各5人まで受け付ける。対象は区内在住の65歳以上で、個別相談会のみの参加も可能とされている。申込みは、電話、電子申請、ファクスで受け付けており、4月21日から開始されている。

介護予防は、単に要介護状態になることを遅らせる取組ではなく、高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるための生活基盤づくりである。特に、口腔機能、栄養状態、認知機能は相互に関連しており、食べる力の低下が栄養不足や社会参加の減少につながり、さらに心身機能の低下を招く場合がある。今回の講演会が「口・食・脳」を一体的に扱う点は、フレイル予防を生活全体の問題として捉える近年の高齢者福祉施策の流れに沿うものといえる。

人権の観点からは、高齢者の介護予防を「自己管理」の問題に閉じ込めないことが重要である。加齢に伴う心身機能の変化は誰にでも起こり得るが、情報へのアクセス、相談先の有無、家族や地域とのつながりによって、生活の質には大きな差が生じる。手話通訳や要約筆記の配置、車椅子やシルバーカーの使用、手話通訳の必要性など配慮事項を申込み時に記載できる仕組みは、学習機会へのアクセスを広げる取組としても意味を持つ。

高齢化が進む地域では、介護が必要になってから支援につなぐだけでなく、本人が早い段階で身体の変化に気付き、相談できる環境を整えることが求められる。口腔、栄養、認知症に関する個別相談を講演会と同日に設けることは、知識の普及と具体的な支援への接続を組み合わせる試みである。荒川区の取組は、高齢者本人だけでなく、家族、地域の支援者、働く世代が、人生後半の健康と尊厳ある暮らしを考える機会となる。

出典

荒川区「つながる口・食・脳『人生100年時代への備え』(介護予防普及啓発講演会)」
URL:https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a028/koureishairyou/koureishairyou/kouennkai-fukyuukeihatsu.html

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