1.静岡県は8月25日、性暴力被害の現状と被害者支援を学ぶ公開講座を静岡市で開く。
2.八幡真弓氏が当事者・支援者の立場からトラウマインフォームド・ケアを解説する。

静岡県は2026年8月25日、「静岡県性暴力被害者支援センターSORA公開講座」を、静岡市葵区黒金町の静岡労政会館で開く。時間は午後1時30分から4時15分まで。会場参加は先着50人で、申込期限は8月20日。後日ウェブ配信も行い、こちらは9月30日まで申し込みを受け付ける。参加はいずれも無料で、県くらし交通安全課が主催する。
第1部では、性暴力・DV被害当事者として発信を続ける「Praise the brave」代表の八幡真弓氏が、「性犯罪・性暴力に関する認識の共有、被害者への理解促進」をテーマに登壇する。八幡氏は支援者としても活動しており、被害当事者と支援者の双方の立場からトラウマインフォームド・ケアを語る。これは、被害体験が心身や行動に及ぼす影響を理解し、安全、信頼、本人の選択を重視しながら、支援の過程で再び傷つけることを避ける考え方である。
第2部は、順天堂大学保健看護学部教授の西岡笑子氏が「誰もが自分らしく生きるために」を題に、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)を解説する。SRHRは、避妊や妊娠・出産に関する医療だけを指すものではない。性に関する身体的、精神的、社会的な健康と、自分の身体や性について強制や暴力を受けずに決定する権利を含む。性暴力被害への支援を、刑事手続だけでなく、健康と自己決定の回復から捉える枠組みとなる。
静岡県性暴力被害者支援センターSORAは、行政、医療機関、カウンセラー、弁護士、警察が連携するワンストップ支援窓口で、24時間365日、年齢や性別を問わず相談を受け付けている。本人のほか家族や友人も相談でき、産婦人科などでの身体的ケア、心理的ケア、法律相談、関係機関への付き添いを行う。医療費やカウンセリング費用を公費で負担する制度もある。講座の終盤には、県くらし交通安全課がSORAと犯罪被害者等支援の仕組みを説明する。
性暴力被害への対応では、被害者に相談を促すだけでなく、相談を受けた側が被害による反応を理解し、本人の意思を尊重する必要がある。支援者側の判断を先行させたり、被害体験を繰り返し説明させたりすれば、支援の過程が新たな負担となり得るためだ。今回の講座は、八幡真弓氏の当事者・支援者としての経験と、西岡笑子氏によるSRHRの解説を組み合わせ、被害者の尊厳、健康、自己決定を一体として扱う。静岡県は8月25日の会場講座と後日ウェブ配信を通じ、SORAにつながる前段階で市民が被害をどう理解し、相談を受けた際にどう向き合うかを伝える。
静岡県「令和8年度性暴力被害者支援センターSORA 公開講座」
URL:https://www.pref.shizuoka.jp/kurashikankyo/bosaikotsh/higaishashien/1083962.html
参考 静岡県「静岡県性暴力被害者支援センターSORA(そら)」
URL:https://www.pref.shizuoka.jp/kurashikankyo/bosaikotsh/higaishashien/1013663.html
