青森市でハンセン病問題人権シンポ 7月25日開催

この記事のポイント

1.法務省、厚生労働省、文部科学省などは7月25日、青森市でハンセン病問題人権シンポジウムを開く。
2.会場は新町キューブ1階グランパレで、リアルタイムのオンライン配信とアーカイブ配信も行う。
3.元患者、家族訴訟原告、中学生、有識者が登壇し、隔離政策の歴史と感染症をめぐる偏見・差別を考える。

ハンセン病問題人権シンポジウム

法務省、厚生労働省、文部科学省などは2026年7月25日午後1時30分から3時30分まで、青森市新町2丁目6番25号の新町キューブ1階グランパレで、令和8年度「みんなで学ぶ、未来を変える ハンセン病問題人権シンポジウム」を開く。開場は午後1時。会場参加には申し込みが必要で、オンライン参加は申し込み不要とされている。リアルタイムでのオンライン配信のほか、アーカイブ配信も予定している。

シンポジウムは法務省委託事業として実施される。主催は、法務省、厚生労働省、文部科学省、全国人権擁護委員連合会、青森地方法務局、青森県人権擁護委員連合会、公益財団法人人権教育啓発推進センターなど。後援には、全国ハンセン病療養所入所者協議会、ハンセン病違憲国家賠償請求訴訟全国原告団協議会、ハンセン病家族訴訟原告団、青森県、青森県教育委員会、青森市、青森市教育委員会などが予定されている。

内容は2部構成である。第1部「ハンセン病問題について学ぼう」では、ハンセン病問題の解説と、当事者からの話を扱う。登壇者は、国立療養所松丘保養園入所者自治会会長の佐藤勝氏、ハンセン病違憲国家賠償請求訴訟全国原告団協議会会長の竪山勲氏、ハンセン病家族訴訟原告団の原告番号21番氏。青森市立浦町中学校、青森市立新城中学校、青森市立南中学校の生徒も参加する。

第2部はロールプレイワークショップで、感染症をめぐる誹謗中傷などの事例をもとに、偏見や差別のない共生社会をどうつくるかを考える。登壇する有識者は、国立療養所松丘保養園社会交流会館学芸員の澤田大介氏、弁護士の加藤高志氏、人権教育啓発推進センター理事長の坂元茂樹氏。元患者、家族、中学生、専門家を同じ場に置く構成は、ハンセン病問題を歴史学習だけでなく、現在の差別防止教育につなげる狙いがある。

ハンセン病は「らい菌」による感染症で、厚生労働省は、現代では感染することも発病することもほぼないと説明している。かつては治療法がない時代に後遺症が残ることがあり、国の強制隔離政策や社会の誤解の中で、患者・元患者とその家族は長期にわたり偏見や差別を受けた。2019年にはハンセン病元患者家族に対する補償金制度が設けられ、2024年の法改正で請求期限は2029年11月21日まで延長されている。

人権上の論点は、疾病への誤解が、本人だけでなく家族の結婚、就学、就職、地域生活にまで不利益を及ぼしてきた点にある。ハンセン病問題は、医学的知識の不足だけで起きた問題ではない。隔離を当然視した制度、周囲の沈黙、家族への差別、感染症への恐怖が重なり、被害を世代をまたいで残した。今回の青森市でのシンポジウムは、松丘保養園を擁する地域で、当事者の話と中学生の参加を通じて、過去の政策被害と現在の誹謗中傷を結び付けて考える場となる。

問い合わせ先は、公益財団法人人権教育啓発推進センター「ハンセン病問題に関するシンポジウム事務局」。所在地は東京都港区芝大門2丁目10番12号KDX芝大門ビル4階で、電話は03-5777-1802、ファクスは03-5777-1803。メールアドレスはhansen@jinken.or.jpとしている。

出典

人権ライブラリー「令和8年度『みんなで学ぶ、未来を変える ハンセン病問題人権シンポジウム』のご案内」
URL:https://www.jinken-library.jp/news/detail/121994/
厚生労働省「ハンセン病に関する情報ページ」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hansen/index.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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