
東京都つながり創生財団は、2026年6月17日午後2時30分から5時まで、「やさしい日本語実務研修~伝わる情報発信・ちらしの作り方編~」を開催する。会場は新宿NSビル3階会議室3-Jで、対象は外国人向けの情報発信やちらし作成を担当する公的機関職員等。参加費は無料で、申込みは6月3日まで専用フォームで受け付ける。申込者が定員を上回る場合は抽選となる。
同財団は、やさしい日本語の普及を目的に各種研修を行っており、今回の研修では、外国人住民に伝わるちらし作成を実務的に学ぶ。内容は、発信したい情報の整理方法、デザインやレイアウトの工夫、キャッチコピーや本文を考える際の注意点などである。単に文章を平易に言い換えるだけでなく、必要な情報を選び、優先順位を付け、読み手が行動しやすい形に整えることが重視される。
やさしい日本語は、外国人住民への情報提供において、多言語翻訳・通訳と並ぶ重要な手段である。出入国在留管理庁と文化庁は「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」を公表し、日本に住む外国人の国籍や言語が多様化する中で、国や地方公共団体が発信する情報を確実に届けるため、やさしい日本語の活用を促している。同ガイドラインでも、情報を整理すること、文を分かりやすくすること、言葉や表記に気を付けること、分かりやすさを確認することが示されている。
人権の観点から見ると、情報発信の分かりやすさは、行政サービスへのアクセスや地域参加に直結する。外国人住民が、保育、教育、医療、福祉、防災、税、在留手続、労働相談などの情報を理解できなければ、制度を利用できない、支援につながれない、災害時に適切な行動を取れないといった不利益が生じる。ちらしや広報物は、窓口、学校、地域団体、医療機関などで最初に手に取られる情報媒体であり、その表現や構成が分かりにくい場合、必要な人ほど情報から遠ざかるおそれがある。
今回の研修は、前回案内された入門研修よりも、実際の情報発信・ちらし作成に踏み込んだ内容といえる。公的機関職員にとっては、制度の正確性を保ちながら、専門用語を説明し、視線の流れや余白、見出し、申込方法、問合せ先を整理する力が求められる。やさしい日本語を実務に取り入れることは、外国人住民だけでなく、高齢者、障害のある人、子ども、行政文書に慣れていない人にも伝わる情報発信につながる。今後は、研修で学んだ手法を各部署の広報物、ホームページ、防災情報、相談案内に反映し、「伝えた」ではなく「伝わった」情報提供へ改善していくことが課題となる。
東京都つながり創生財団
URL:https://www.tokyo-tsunagari.or.jp/news/20260501_257.html

