横浜市、勤務中の盗撮で30代職員を懲戒免職 退職手当も全額不支給

この記事のポイント

1.横浜市が、勤務時間中に女性のスカート内を撮影した資源循環局の30代事務職員を懲戒免職とした。
2.職員は神奈川県迷惑行為防止条例違反で罰金30万円の略式命令を受け、退職手当等も全額不支給となった。
3.課長級と係長級の管理監督者2人には市長文書訓戒が行われたが、発表資料に具体的な再発防止策は記載されていない。

懲戒処分のイメージ図

横浜市は2026年7月17日、青葉区内のコンビニエンスストアで女性のスカート内を私物のスマートフォンで撮影した資源循環局の30代事務職員を、同日付で懲戒免職とした。退職手当等は全額不支給とする。市の発表によると、行為があったのは2025年1月24日の勤務時間中で、職員は神奈川県警青葉警察署から事情聴取を受けた。

職員は2025年6月25日に横浜地方検察庁へ書類送検され、同年12月11日に略式起訴された。12月16日には、神奈川県迷惑行為防止条例第3条第1項第2号の卑わい行為の禁止に違反したとして、罰金30万円の略式命令を受けた。横浜市は、地方公務員法第29条第1項第1号から第3号までを処分の根拠とした。同項は、法令・条例などへの違反、職務上の義務違反や職務懈怠、全体の奉仕者にふさわしくない非行を懲戒事由としている。今回の処分は8月5日付の横浜市報に登載される予定だ。

横浜市の現行の「懲戒処分の標準例」は、公共の場所などで法律・条例に違反する盗撮行為を行った職員の処分量定を「免職」としている。2025年11月1日の改正施行前は免職、停職または減給だったが、性的姿態撮影等処罰法の制定などを受けて厳格化した。具体的な量定では、公務遂行との関係、行為の動機・状況・結果、故意の程度、社会への影響、司法判断、被害者との示談や和解の有無などを総合的に考慮する。ただし、今回の発表資料は、2025年1月に行われた行為と同年11月施行の改正標準例との適用関係を説明していない。

神奈川県迷惑行為防止条例第3条は、公共の場所などで、人を著しく羞恥させたり不安を覚えさせたりする方法により、下着等を見たり、その映像を記録する目的で撮影機器を向けたりする行為を禁じる。盗撮は、被害を受けた人の身体の尊厳とプライバシーを侵害するものであり、公務員による行為では行政に対する市民の信頼も損なう。横浜市は課長級1人と係長級1人を管理監督者処分として市長文書訓戒としたが、資料には監督上の問題点、被害者への配慮、職員研修などの再発防止策は記載していない。横浜市が資源循環局における勤務中の服務管理と盗撮防止策をどう改めるかまで示すことが、今回の懲戒免職を組織的な対応につなげる条件となる。

人権ニュース編集部

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