1.兵庫県が7月18日から9月23日まで、「STOPネット暴力」啓発キャンペーンの第2弾を実施する。
2.匿名の誹謗中傷、情報拡散、不当な差別、プライバシー侵害を扱う計5本のアニメーション動画を配信する。
3.動画による予防啓発に加え、専門相談員や弁護士による相談、悪質な投稿への削除要請も進める。

兵庫県は2026年7月18日から9月23日まで、「STOPネット暴力」啓発キャンペーンの第2弾として、インターネット利用時の行動を考えるアニメーション動画を集中的に配信する。夏休みにSNSを利用する時間が増える層を念頭に、X、YouTube、Yahoo!の広告枠を使うほか、神姫バスの車内と三宮・姫路のバスターミナルに設置されたデジタルサイネージでも放映する。県公式SNSと県ホームページでは期間外も掲載する。
配信するのは、合言葉を「書かず、広げず、立ち止まる」とした60秒のメイン動画と、4つの場面別動画だ。匿名の誹謗中傷を扱う49秒の動画では、匿名投稿でも発信者が特定され、侮辱罪などに問われる場合があると説明する。情報拡散を扱う56秒の動画は、他人の投稿を拡散した人も名誉毀損罪などに問われる場合があることや、災害時のデマ・誤情報が人命に影響し得ることを伝える。
残る2本は、不当な差別とプライバシー侵害がテーマとなる。39秒の差別動画は、人種、性別、性的指向などを理由とする差別的言動が名誉毀損に当たる場合を示す。49秒のプライバシー動画では、写真や個人情報を安易に投稿すると、写っている人の私生活を侵害し、危険にさらすことがあると注意を促す。投稿者本人だけでなく、根拠を確かめずに共有する人にも責任が生じ得る構成で、情報を受け取った後の「拡散しない」という判断まで啓発の対象に含めた。
キャンペーンは、兵庫県が2026年1月1日に施行した「インターネット上の誹謗中傷、差別等による人権侵害の防止に関する条例」を周知する取組でもある。同条例は、ネット上の誹謗中傷や不当な差別的言動、プライバシー侵害への啓発だけでなく、被害者の相談支援、悪質な投稿に対するプラットフォーム事業者等への削除要請などを県の施策に組み込んだ。投稿前の自制を促す動画と、被害が生じた後の相談・救済を同時に整備する点に、単なる情報モラル教育との違いがある。
兵庫県は、専門相談員による平日午前9時から午後5時までの相談と、弁護士による木曜午後3時から5時までの法的手続に関する助言を県人権啓発協会で行う。2026年8月からはプロスポーツ選手と連携した発信、9月からは県内大学生による高校生向け出前講座を順次始め、2027年1月にはLINE相談も導入する予定だ。第2弾の動画配信を入口としながら、兵庫県が相談窓口、削除要請、学校現場での学習をどう接続するかが、条例を被害防止と救済の双方で機能させる鍵となる。
兵庫県「『STOPネット暴力』啓発キャンペーン(第2弾)の実施」
URL:https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk57/press/documents/stopnetboryoku2gaiyou.pdf
