1.DPI日本会議など障害者団体4団体が7月22日、事件の犠牲者を追悼する集会とアピール行進を東京都内で開く。
2.事件で19人が死亡、27人が負傷してから10年となり、優生思想の克服、脱施設、インクルーシブ教育を訴える。
3.国連障害者権利委員会も日本に対し、事件への包括的対応と、地域生活・教育制度の転換を勧告している。

DPI日本会議、全国自立生活センター協議会(JIL)、ピープルファーストジャパン、DPI女性障害者ネットワークの4団体は2026年7月22日、参議院議員会館で「相模原障害者殺傷事件から10年 津久井やまゆり園の犠牲者を追悼し、インクルーシブ社会を目指す会」を開く。正午から午後2時30分まで集会を行い、午後3時30分から日比谷公園を出発するアピール行進を予定している。手話と要約筆記を用意し、7月14日時点で200人を超える参加申込みがあった。
2016年7月26日未明、相模原市の神奈川県立津久井やまゆり園で、入所者19人が死亡し、27人が負傷した。負傷者には職員3人も含まれる。事件当時、園には入所者149人と短期入所者8人の計157人が在園していた。主催4団体は、障害者の生命を価値の低いものとして扱う優生思想に基づく犯行だったと捉え、犠牲者の追悼と政策課題を同じ場で扱う。
集会の第1部は「知的障害者の自立生活」を主題とし、第2部では当事者や関係者によるマイクリレーを行う。掲げる要求は、優生思想を許さないこと、障害者を入所施設から地域生活へ移す「脱施設」、障害のある子どもとない子どもが共に学ぶインクルーシブ教育の推進である。追悼を事件の風化防止だけに限定せず、障害者が暮らす場所や教育の場を本人が選べる制度への転換に結び付ける構成となっている。
国連障害者権利委員会は2022年の日本への総括所見で、津久井やまゆり園事件に包括的な対応がなされていないと懸念を表明した。優生思想と非障害者優先主義に対処するため事件を見直し、こうした考え方を社会で助長したことへの法的責任を確保するよう勧告している。施設入所については、障害者が地域でどこで誰と暮らすかを選べる法的枠組みと国家戦略を整えるよう要請した。教育分野でも、分離された特別教育を終わらせる目標、通常学校への「非拒否」、合理的配慮を含む行動計画を示している。
国内制度も一部は動いた。2024年度の障害福祉サービス等報酬改定により、障害者支援施設は2026年度から、地域移行等意向確認担当者の選任と意向確認に関する指針の策定を義務づけられ、未対応の場合は減算対象となる。ただし、入所者に希望を尋ねても、地域の住居、個別支援、日中活動、緊急時の支援が不足すれば、生活の選択には結び付かない。制度の実効性は、本人の意思を記録する手続と、地域で暮らせる資源の整備を一体で進められるかに左右される。
事件から10年の節目に開かれる集会は、19人への献花と黙祷の後、知的障害者の自立生活を具体的に取り上げる。DPI日本会議など4団体は、参議院議員会館での発言と日比谷公園からの行進を通じ、追悼を脱施設とインクルーシブ教育の政策要求へつなぐ。
NPO法人DPI日本会議、相模原市、外務省、厚生労働省
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000071.000085120.html
URL:https://www.dpi-japan.org/blog/events/0722-event/
URL:https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kosodate/fukushi/1026641/1014285.html
URL:https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100448722.txt
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58985.html

