1 大阪府が、羽曳野市の児童発達支援事業所「ぶどうの家 このみ」に対し、指定の一部効力を6カ月間停止する処分を行った。
2 管理者が通所実績のない児童の記録を作成し、2023年4月分から2024年11月分まで約985万円を不正請求したと府は認定した。
3 公表資料には停止対象となる業務の範囲や、利用児童への具体的な対応は記載されておらず、支援継続に関する説明が課題となる。

大阪府は2026年6月15日、羽曳野市の児童発達支援事業所「ぶどうの家 このみ」を運営する阪本織布株式会社に対し、児童福祉法に基づく指定の一部効力停止処分を行った。停止期間は7月1日から6カ月間。府は、同事業所の管理者が通所していない児童についてサービス提供実績記録表を作成し、障害児通所給付費を不正に請求、受領したと認定した。
府の発表によると、不正請求の対象期間は2023年4月分から2024年11月分までで、金額は約985万円。法人の所在地は羽曳野市駒ヶ谷404、代表者は代表取締役の阪本壯一氏、事業所は同市東阪田175番1号にある。返還額は、障害児通所給付費の支給決定を行った各市町村が今後確定する。
児童福祉法第21条の5の24第1項第6号は、障害児通所給付費の請求に不正があった場合、都道府県知事が事業者の指定を取り消すか、期間を定めて指定の全部または一部の効力を停止できると定める。今回の処分は指定取消しや全部停止ではなく「一部効力停止」だが、大阪府が6月15日に公表した資料には、具体的にどの業務や給付費請求が停止されるのか、現在の利用児童が継続して通所できるのかは記載されていない。
児童発達支援は、主に未就学の障がい児に対し、日常生活に必要な動作や知識・技能の習得、集団生活への適応などを支えるサービスである。こども家庭庁は、障がい児と家族が身近な地域で切れ目のない支援を受けられる体制と、通所支援事業所の支援の質や運営の適正性を確保する必要性を示している。実際の利用状況と異なる記録を作成する行為は、公費負担の適正性だけでなく、保護者や行政が支援実績を確認するための基盤を損なう。
大阪府は、府が所管する障がい児支援事業者への行政処分を一覧で公表しており、不正請求、人員基準違反、運営基準違反などに応じて、指定取消しや効力停止を行ってきた。今回の処分でも、不正額の回収に加え、同様の請求を防ぐ管理体制の再構築が必要になる。阪本織布株式会社と大阪府、支給決定を行った市町村には、7月1日までに一部効力停止の範囲と「ぶどうの家 このみ」を利用する児童への影響を具体的に説明する対応が必要となる。
大阪府「指定障害児通所支援事業者の指定の一部効力停止処分について」
URL:https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/fumin/o090080/prs_50929.html
大阪府「事業者に対する行政処分」
URL:https://www.pref.osaka.lg.jp/o090080/chiikiseikatsu/syougaijisien/280318gyouseisyobun.html
e-Gov法令検索「児童福祉法」
URL:https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164
こども家庭庁「障害児支援」
URL:https://www.cfa.go.jp/policies/shougaijishien

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