いじめ重大化防止を事例検討 東京で自治体・学校向けセミナー

この記事のポイント

1.子どもの発達科学研究所は8月4日、東京・京橋で、いじめの重大化を防ぐための無料セミナーを開く。
2.こども家庭庁と文部科学省の留意事項集・研修用事例集を使い、具体的な事案への組織対応を検討する。
3.対象を首長部局や教育委員会から学校関係者、児童生徒の支援者にも広げ、先着3団体の個別相談会を設ける。

「いじめの重大化を防ぐためのポイント」東京セミナー・リアル相談会

公益社団法人子どもの発達科学研究所は2026年8月4日、東京都中央区京橋のオフィス東京で、「いじめの重大化を防ぐためのポイント」をテーマとするセミナーと相談会を開く。こども家庭庁の委託事業で、全国の自治体の首長部局、教育委員会、学校関係者、児童生徒の支援者などを対象とする。セミナーの定員は90人で、参加は無料。申込期限は8月3日午後5時となっている。

当日は午後1時30分から3時25分まで、学校外からいじめの相談と解消に関わる自治体の体制づくりを解説する。「首長部局におけるいじめ解消の仕組み導入のための手引き」の概要に加え、こども家庭庁と文部科学省が2025年11月にまとめた「いじめの重大化を防ぐための留意事項集」と「研修用事例集」を取り上げる。子どもの発達科学研究所所長・主席研究員の和久田学氏が、事例集のワークシートを使ったケース検討を進める。

留意事項集は、第三者委員会が調査した32件の重大事態調査報告書を分析し、重大化を防ぐ対応や、深刻化につながり得る要素を15項目に整理した。研修用事例集には、小学校、中学校、高等学校で起きたことを想定した事例、ワークシート、回答例、法令や基本方針に基づく解説が収録されている。研修を感想の共有で終わらせず、参加者が自校の対応と具体的な行動を検討する構成が採られている。

午後3時25分から4時までは、事前申込制の個別相談会を実施する。対象は先着3団体で、申込期限は7月24日。自治体や学校が抱える具体的な事案や体制上の課題について、研究所が助言する。今回の開催では、従来の首長部局や教育委員会に加えて、学校関係者と児童生徒の支援者にも参加枠を広げた。アーカイブ動画の配信は予定していない。

首長部局による対応は、教育委員会や学校の役割を置き換える制度ではない。学校への相談が難しい場合に別の入口を設け、法律、福祉、医療などの専門職と連携して、被害を受けた子どもの安全確保や関係機関との調整を進める仕組みである。学校内部だけで事案を抱え込まないことは、子どもが相談先を選び、自らの意見を伝える機会を確保することにもつながる。こども家庭庁は2023年度から学校外の仕組みを実証しており、今回のセミナーは、その成果と重大事態調査の分析を自治体・学校の実務に移す機会となる。

子どもの発達科学研究所は、8月4日の事例検討と個別相談を通じ、参加する自治体や学校が、初期対応、情報共有、安全確保、外部機関との連携をどの段階で実施するかを具体化する場とする。

出典

公益社団法人子どもの発達科学研究所「『いじめの重大化を防ぐためのポイント』東京セミナー・リアル相談会」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000076724.html

参考 こども家庭庁「学校外からのアプローチによるいじめ解消の仕組みづくりに向けた手法の開発・実証」
URL:https://www.cfa.go.jp/policies/ijime-boushi/ijime-approach

参考 文部科学省「いじめの重大化を防ぐための留意事項集・研修用事例集」
URL:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1414737_00022.htm

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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