
埼玉県は2026年5月7日、同年7月1日に施行する「埼玉県カスタマーハラスメント防止条例」に向け、県内の事業者と事業者団体を対象にした防止対策支援を開始した。産業労働部雇用・人材戦略課が、無料のコンサルタント派遣事業と、対象別のWEBセミナーを実施する。
「カスタマーハラスメント防止対策コンサルタント派遣事業」は、条例施行前に対策へ取り組む事業者や事業者団体に、社会保険労務士等の専門家を派遣するもの。訪問またはオンラインで、1者当たり3回以内の支援を行う。支援項目は、カスハラ防止に関する基本方針の作成、対応マニュアルの作成、相談体制の整備、従業員・管理職向けの社内研修などで、複数選択できる。
第1期の募集期間は5月7日から5月28日まで。支援コースは、個々の事業者を対象とする「事業者コース」が15者、業界団体を対象とする「事業者団体コース」が5者とされた。個人事業主や非営利活動を行う事業者も対象に含まれる。第2期募集は9月ごろを予定している。申込先は、事業受託者の株式会社TMC経営支援センター。
WEBセミナーは、事業者、事業者団体、就業者、顧客等を分けて実施する。6月26日は事業者向けと事業者団体向け、7月22日は就業者向けと顧客等向けを予定しており、カスハラ防止対策のポイント、業界別の特徴、対応時の基礎知識、カスハラにならないための留意点などを扱う。セミナーの問い合わせ先は、事業受託者の株式会社エス・ピー・ネットワーク。
カスタマーハラスメント対策は、働く人の安全と尊厳を守る施策であると同時に、顧客対応の範囲を事業者側が明確にする実務課題でもある。条例施行前に基本方針、相談体制、社内研修を整えることで、現場任せの対応を避けることができる。埼玉県雇用・人材戦略課は、県ホームページでポスターなどの防止対策情報も掲載し、働き方改革関連事業と合わせて事業者向け支援を案内している。

