1.名古屋市は6月23日、愛知県弁護士会と共催で「全国一斉女性の権利ホットライン」を実施する。
2.令和7年度の「女性のための総合相談」は3,708件で、DVに関する相談が1,069件と全体の約3割を占めた。
3.LINE相談は407件となり、前年度比1.17倍に増加した。相談方法の多様化が支援への接続を左右している。

名古屋市スポーツ市民局男女平等参画推進課は2026年6月23日、愛知県弁護士会と共催で「全国一斉女性の権利ホットライン」を実施する。時間は午前10時から午後3時まで。男女共同参画週間の初日に合わせ、女性を対象に、電話相談と面接相談を無料で受け付ける。
相談内容は、職場でのセクシュアル・ハラスメント、養育費の不払い、雇用問題、離婚、夫の暴力からの避難などを想定している。電話相談では弁護士が直接対応し、法律的な知識や助言を提供する。面接相談では、弁護士と専門相談員が相談者の悩みや気持ちの整理を支えながら、法律面を含めた問題解決を図る。面接相談は事前予約制で、6月12日午前10時から先着12人を受け付ける。
あわせて名古屋市は、名古屋市男女平等参画推進センター「イーブルなごや」相談室で実施している「女性のための総合相談」の令和7年度実績を公表した。総相談件数は3,708件で、前年度の3,702件から6件増え、ほぼ同水準だった。このうちLINE相談は407件で、前年度の348件から59件増加し、前年度比1.17倍となった。年齢別では、主に20歳代から40歳代の利用が増えている。
相談内容では、DVに関する相談が1,069件と全体の約3割を占めた。LINE相談に限ると、DVに関する相談は前年度比で約3倍に増加した。暴力に関する相談全体は1,364件で、前年度の1,134件から230件増えている。家族・親族に関する相談は557件、人間関係に関する相談は526件、夫婦に関する相談は415件だった。
人権上の論点は、女性が受ける暴力や差別、経済的不利益が、家庭、職場、地域の複数の場面にまたがる点にある。DVやセクシュアル・ハラスメント、養育費不払い、離婚をめぐる問題は、単なる個人間のトラブルではなく、安全、生活、就労、子どもの養育に直結する。弁護士と専門相談員が同じ相談機会で関わる仕組みは、法的助言と心理的整理を切り離さずに扱うための実務的な支援となる。
LINE相談の増加は、相談窓口に出向くことや電話で話すことが難しい人にとって、文字で相談できる手段が入口になっていることを示す。名古屋市は、イーブルなごや相談室で夫婦・家族関係、DV・セクハラ、仕事と家庭の両立、からだや性のことなど、女性が直面する悩みを受け付けている。6月23日の女性の権利ホットラインは、令和7年度実績でDV相談1,069件が確認された名古屋市の相談支援を、弁護士会との連携で補強する機会となる。

