沖縄県こどもの権利条例施行へ 読谷で180人シンポジウム

この記事のポイント

1.沖縄県が8月16日、読谷村で「こどもの権利シンポジウム」を開催する。
2.法学者の谷口真由美氏が講演し、玉城デニー知事や中高生らが意見を交わす。
3.7月31日施行予定の「沖縄県こどもの権利条例」を県民へ伝える普及啓発事業となる。

沖縄県こどもの権利シンポジウム・夏休み親子イベント

沖縄県は2026年8月16日、読谷村文化センターで「沖縄県こどもの権利シンポジウム」を開催する。時間は午後1時30分から3時30分までで、参加費は無料。定員は先着180人となり、8月15日まで事前申込みを受け付ける。同日午前9時から午後5時までは、申込不要の夏休み親子イベントも行う。県が7月31日に公布・施行を予定する「沖縄県こどもの権利条例」の内容を広く知らせ、こどもの権利を家庭や地域で考える場とする。

第1部では、法学者でコメンテーターの谷口真由美氏が「きみの人生はきみのもの」と題して講演する。谷口氏は国際人権法やジェンダー法などを専門とし、こどもの権利を大切にするために大人が何をすべきかを解説する。第2部のクロストークには、谷口氏、玉城デニー沖縄県知事、伊波篤読谷村長、一般社団法人レアーズの伊波正司代表理事が参加する。中学生の波平音愛さん、高校生の斉藤晴さん、琉球大学CROSSWISEの金城琉南さんも加わり、「こども×おとな わたしたちでつくる『こどもまんなか社会』」をテーマに意見を交わす。

夏休み親子イベントでは、木のおもちゃ、駄菓子、アート体験、マイストラップ作り、スタンプラリーを用意する。絵本作家SAVAさんとこどもたちによる巨大アート展示も行い、読谷村のダンス教室「PIPPA STUDIO」によるパフォーマンスで開幕する。講演だけでなく、遊びや創作を組み合わせることで、こどもが保護される対象であるだけでなく、文化や遊びに参加し、自分の考えを表現する主体であることを伝える構成となっている。

沖縄県こどもの権利条例案は、全てのこどもを権利の主体として尊重し、差別を受けないこと、生命や教育の機会が保障されること、意見表明と社会参画の機会を確保すること、こどもの最善の利益を優先することを基本理念に掲げる。県、市町村、保護者、学校関係者、事業者、県民の責務を定め、こどもの権利侵害を調査審議する「沖縄県こどもの権利擁護委員会」も設ける。条例は原則として公布日から施行し、同委員会に関する第17条は9月1日、第13条から第16条は2027年2月1日に施行する予定となっている。

沖縄県には、2020年4月施行の「沖縄県子どもの権利を尊重し虐待から守る社会づくり条例」があり、虐待の防止と早期発見、通告・相談体制の整備を定めてきた。新条例は、虐待防止に加えて、こどもの意見表明、県政への参加、相談、権利侵害からの救済までを扱う点で対象を広げる。県は既に、こども・若者モニターによる意見収集や、こどもの声を引き出すファシリテーターの養成を進めている。8月16日のシンポジウムでは、波平音愛さんと斉藤晴さんを含む若者自身が登壇し、条例の基本理念である「こどもの意見を聴く」手続を公開の場で実践する。

出典

沖縄県「沖縄県こどもの権利シンポジウム・夏休み親子イベント」
URL:https://www.pref.okinawa.lg.jp/kyoiku/jido/1007994/1040845.html

沖縄県「令和8年第2回沖縄県議会提出予定議案一覧表等」
URL:https://www.pref.okinawa.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/014/178/r8_1_shiryo1.pdf

沖縄県「沖縄県子どもの権利を尊重し虐待から守る社会づくり条例」
URL:https://www.pref.okinawa.lg.jp/kyoiku/jido/1007994/1008258.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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