1.上尾市は、令和7年度第2回上尾市人権施策推進協議会の会議録を公開した。
2.第26回あげおヒューマンライツミーティングをめぐり、LGBTQ、障害のある家族、保護司の活動などに関する発言が相次いだ。
3.カスタマーハラスメントでは、市職員への過度な要求や窓口対応の周知、就業環境の改善が論点となった。

上尾市は5月22日、年3月10日に上尾市役所7階大会議室で開いた令和7年度第2回上尾市人権施策推進協議会の会議録を公開した。会議は午前10時から午前11時20分まで行われ、議題は「第26回あげおヒューマンライツミーティング実施報告」「カスタマーハラスメント」「その他」。傍聴者は0人だった。会長は𠮷澤章子氏が務め、委員10人が出席した。
第26回あげおヒューマンライツミーティングをめぐっては、事務局が、LGBTQの大道芸人マジシャンによる、マジックを交えた講義を企画した経緯を説明した。事務局は、性的少数者が自身の立場をカミングアウトしにくい社会背景に触れ、当事者の話を聞く機会を設けることに意味があったとの考えを示した。講義では、性別違和や性的少数者としての生きづらさが扱われ、市民が性的マイノリティの人権について理解を深める機会になったと説明している。
委員からは、家族や地域の経験に根差した発言が続いた。ある委員は、所属団体で実施したワークショップについて、障害のある兄弟姉妹がいることで、きょうだいが子ども時代にいじめを受けていた経験を、大人になってから親に話した例を紹介した。別の委員は、相談室ブースと展示で性教育を扱い、年齢を問わず人権に関わる情報を届けたと述べた。父親がファストフードを買うと肯定的に見られる一方、母親が同じことをすると否定的に見られるという「ダブルスタンダード」も話題に上がった。
教育委員会からは、人権標語、作文表彰、地域クラブによる合唱をホールで行ったとの説明があった。子どもたちが表現活動の成果を発表し、市民に鑑賞されることで、自分の活動を認められる機会になるとの考えが示された。これに対し、委員からは、来場者数だけでなく、小学生以下の参加状況を概数でも把握してはどうかとの提案があった。スタンプラリーの数などを使って子どもの参加を把握すれば、次回以降の企画改善につながるという趣旨である。謎解きを組み合わせた防災訓練の例を挙げ、人権啓発にも子どもが参加しやすい導線を作れるのではないかとの意見も出た。
上尾・伊奈地区保護司会の参加については、委員から、保護司の仕事が人目に触れにくく、対象者の自宅訪問などでも目立たないようにしてきた実情が語られた。委員は、今回の展示を通じて「保護司とはどんな仕事なのか」を知ってもらう機会になったと説明した。犯罪を経験した人にも人権があるという考えは理解されにくい面があるが、保護司という仕事をする人が地域にいると認識してもらえただけでもよかった、との発言が記録されている。
カスタマーハラスメントをめぐっては、地域包括支援センターの現状や公的機関における問題が議題となった。事務局は、民間企業とは異なる難しさが行政にはあり、窓口や電話での市民対応の中に、カスハラと見受けられる事象が一部あると説明した。上尾市では、庁内をカバーする電話機の更新時期に合わせ、録音機能を持つ電話機を導入したという。委員からは、民間企業で「カスタマーハラスメントは許しません」と掲示する例を踏まえ、市の窓口でも同様の周知をしているのかとの質問があった。
会議では、カスハラを単に職員側の問題として扱うのではなく、市民対応の適正化と職員の就業環境の双方に関わる論点として捉える発言があった。𠮷澤章子会長は、市職員が市民に責められる相談例に触れ、市職員に非があるわけではなく、市民側が自分の思いどおりに対応してもらえないことを理由に責めている事例があると述べた。そのうえで、全庁的にカスハラへの姿勢を明確にすれば施策も変わるのではないかとし、内部環境を整え、職員の就業環境を良くする動きも同時に進めてほしいと発言した。
上尾市「【会議の開催結果】令和7年度第2回人権施策推進協議会」
URL: https://www.city.ageo.lg.jp/page/422646.html

