次期学習指導要領に「子どもの権利」を 64人の声反映し文科省へ要望

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この記事のポイント

1.「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」は、小学生から高校生まで64人の回答と2人のコメントを反映した要望書を文部科学省へ提出した。
2.要望は学習指導要領の総則、特別活動、道徳だけでなく、教員養成課程にも子どもの権利を組み込むよう求めている。
3.文部科学省は8月31日に次期学習指導要領の審議まとめ素案を提示しており、要望内容が最終的な教育課程へどこまで反映されるかは今後の審議で確認する必要がある。

シーライツ

国際子ども権利センター(C-Rights)が共同代表を務める「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」は2026年8月5日、文部科学省へ「学習指導要領改訂に関する要望書」の最終版を提出した。6月提出の要望書を基礎に、小学生から高校生を対象としたアンケートの64人分の回答と2人のコメントを反映した。8月21日には文部科学省教育職員政策課にも要望書を提出し、教員養成への反映について意見交換した。

子どもの意見を政策提言そのものに反映

8月5日に文部科学省を訪れたのは、C-Rightsの甲斐田万智子共同代表、フリー・ザ・チルドレン・ジャパンの中島早苗氏、ACEの成田由香子氏ら5人。要望は「総則」「教員養成」「特別活動」「道徳」の4分野で構成した。子どもの権利を学校で教える内容だけでなく、校則や学校生活のルールづくりなどへ子ども自身が参加する仕組みを教育課程へ反映するよう働きかけている。

キャンペーンの報告によると、文部科学省教育課程課の武藤課長は、特別活動などで子どもの参画を明記することや、ルール形成・学校生活改善に子どもが関わる主体となる内容を検討していると説明したという。8月21日の教育職員政策課との意見交換では、教員養成改革と学習指導要領改訂を連動させ、日本国憲法、教育基本法、子どもの権利を中核として議論しているとの説明があったとキャンペーン側は報告している。これらは同団体による面談記録であり、学習指導要領の最終決定内容ではない。

学習指導要領だけで学校は変わるのか

8月31日、文部科学省の教育課程企画特別部会は「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(素案)」を審議した。改訂作業は現在も途中で、最終的な学習指導要領が確定した段階ではない。キャンペーン側は素案について、子どもの意見表明や学校運営への参画との共通点を評価する一方、「子どもの権利条約」の明記や子どもを権利主体として扱う考え方は十分に示されていないと評価している。

子どもの権利条約は、子どもを保護されるだけの存在ではなく、意見を表明し、その意見を年齢や成熟度に応じて考慮される権利を持つ主体として扱う。学習指導要領に文言を加えることと、学校の日常で子どもの意見が実際に扱われることは別の段階である。文部科学省が今後の審議で、64人の子どもの回答を含む要望を教育課程、教員養成、現職研修へどう反映するかが、今回の政策提言を検証する具体的な対象となる。

出典

国際子ども権利センター「文部科学省へ学習指導要領改訂に関する要望書を提出」
URL: https://c-rights.org/crc_2608/

広げよう!子どもの権利条約キャンペーン「学習指導要領改訂に関する要望書(最終版)」報告
URL: https://crc-campaignjapan.org/report/report-20260910/

文部科学省「教育課程企画特別部会(第17回)配付資料」
URL: https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/101/siryo/mext_00056.html

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人権ニュース編集部

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