高校生がやさしい日本語を実践 明治大で多文化共生サマースクール

この記事のポイント

1.明治大学中野キャンパスで8月25、26日、高校生向けの多文化共生サマースクールが開かれる。
2.「やさしい日本語」と「多文化共生」をテーマに、講義、ワークショップ、大学生との交流を行う。
3.外国人住民への情報伝達を、受け手の日本語能力ではなく、発信する側の伝え方から考える学習機会となる。

高校生のための多文化共生サマースクール2026

明治大学国際日本学部の山脇啓造研究室は2026年8月25日と26日、東京都中野区の明治大学中野キャンパスで「高校生のための多文化共生サマースクール2026」を開く。両日とも午前11時から午後4時30分までで、対象は高校生、定員は各回30人、参加費は無料。2025年に続く2回目の開催で、1日のみの参加も受け付ける。最終申込期限は8月8日で、応募が定員を超えた場合は志望理由をもとに選考する。

8月25日のテーマは「やさしい日本語入門」。山脇啓造教授が「多文化共生とやさしい日本語」を講義し、一般社団法人やさしい日本語普及連絡会代表理事の吉開章氏が、ラップや文章を短く組み立てる「3文クッキング」を通じて伝え方を解説する。明治大学の学生によるワークショップと交流会も組み込む。26日の「多文化共生入門」では、山脇教授の講義、山脇ゼミの活動報告に続き、ペルー出身でランゲージワン株式会社執行役員のセサル・カブレホス氏が「多言語時代を拓く」と題して話す。

出入国在留管理庁によると、2025年末の在留外国人数は412万5,395人で、初めて400万人を超えた。国籍や母語が異なる住民が増えるなか、行政、学校、医療、災害時の案内をどの言葉で伝えるかは、情報へのアクセスや地域参加に直結する課題となる。「やさしい日本語」は、単に漢字を減らす方法ではない。伝える情報を整理し、短い文や理解しやすい表現を選び、日本語を母語としない人にも内容が届くよう調整する実務である。出入国在留管理庁と文化庁も、国や地方公共団体などでの活用を促すガイドラインを公表している。

今回のサマースクールは、講義を聞くだけでなく、高校生が大学生と実際に言葉を組み替え、多文化共生の地域課題を考える構成を取る。明治大学国際日本学部が実施する「高校生みらいアクション」の関連企画でもあり、参加者はその後、「やさしい日本語チャレンジ」や「多文化共生プレゼンコンテスト」で、学校、地域、商店街などを対象とした実践や提案へ進むことができる。学習から提案までを接続している点に、単発の啓発講座とは異なる特徴がある。

言語の壁は、外国人住民だけの問題ではない。難解な行政用語や長い説明は、子ども、高齢者、障害のある人などにも届きにくい場合がある。高校生が「誰に、何を、どのように伝えるか」を具体的に考えることは、情報を受け取る側に責任を負わせず、発信する側が伝達方法を見直す学習になる。山脇啓造研究室は8月25日と26日の2日間、明治大学中野キャンパスで、やさしい日本語の作成と多文化共生の提案を高校生と明大生の共同作業として進める。

出典

学校法人明治大学
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000423.000119558.html

明治大学国際日本学部
URL:https://www.meiji.ac.jp/nippon/info/2026/qfki0t00000jbjol.html

出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」
URL:https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00062.html

出入国在留管理庁・文化庁「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」
URL:https://www.moj.go.jp/isa/support/portal/plainjapanese_guideline.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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