難民不服審査10年、審査請求7702人 全難連が行政法から検証

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この記事のポイント

1.全国難民弁護団連絡会議は10月10日、2016年から10年となる難民審査請求制度を行政法の立場から検証するシンポジウムを開催する。
2.2025年の難民・補完的保護の不認定処分に対する審査請求は7702人で、前年から135.1%増加した。
3.同年の処理数4676人のうち「理由あり」は8人だったが、件数だけで審査の公正性を評価することはできず、口頭意見陳述など手続保障の運用も検証対象となる。

外国人の人権を尊重しよう

全国難民弁護団連絡会議(JLNR)は2026年10月10日、名古屋市のウインクあいちとZoomを組み合わせ、「行政法と難民不服審査制度」をテーマにシンポジウムを開く。2014年改正行政不服審査法を受けた難民審査請求制度の運用が2016年4月に始まってから10年となることを機に、行政法上の手続と難民保護の関係を検証する。神戸大学大学院法学研究科の興津征雄教授が基調講演を行う。

審査請求7702人、前年比135.1%増

出入国在留管理庁によると、2025年に難民認定または補完的保護対象者認定の不認定処分を不服として審査請求した外国人は7702人で、前年より4426人、135.1%増えた。国籍は57か国に及ぶ。同年に処理された審査請求は4676人で、うち「理由あり」は8人、内訳は難民認定4人、補完的保護対象者認定4人だった。「理由なし」は3422人、取り下げ等は1246人だった。

新規審査請求7702人に対し処理数は4676人で、単年度の申立て規模は処理規模を大きく上回った。ただし、処理された案件には前年以前の申立ても含まれ得るため、この二つの数字だけから年末の未処理件数を算出することはできない。大量の事件を迅速に処理する必要性と、個々の申立人が十分に意見や証拠を示せる手続をどう両立させるかが制度上の問題となる。

「臨時班」や口頭意見陳述を弁護士側が問題提起

全国難民弁護団連絡会議は、難民審査参与員の「臨時班」による迅速手続の透明性、処分庁への質問制度の運用、希望しても3分の2以上の事案で口頭意見陳述の機会が設けられていないことなどを問題として挙げる。これらは主催団体側による制度評価であり、行政による公式な違法認定ではない。シンポジウムでは、4月15日のカメルーン英語圏活動家に関する東京高裁判決や、5月27日の審査請求棄却裁決の効力停止申立事件の最高裁決定も扱う。

難民認定の不服審査では、最終的な認定人数だけでなく、申立人が自らの迫害事情を説明し、証拠を提出し、判断理由を理解できる手続が確保されているかを分けて検証する必要がある。2025年に審査請求が急増した中で、全国難民弁護団連絡会議が10月10日のシンポジウムで提示する行政法上の問題と、出入国在留管理庁側の運用実態を照合することが、制度10年目の評価材料となる。

出典

なんみんフォーラム「全難連シンポジウム&年次総会2026~行政法と難民不服審査制度~」
URL: https://frj.or.jp/news/news-category/event-seminer/6324/

出入国在留管理庁「令和7年における難民認定者数等について」
URL: https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/07_00058.html

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人権ニュース編集部

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