愛知県、人権週間広報委託を6月26日まで募集

この記事のポイント

1.愛知県は、2026年度人権週間に合わせた人権啓発広報等業務の委託先を募集している。
2.委託金額の上限は1,169万7,000円で、企画提案書の提出期限は6月26日正午。
3.仕様では、インターネットによる人権侵害、外国人、部落差別、性的少数者の4課題を啓発冊子に必ず含める。

入札のイメージ図

愛知県県民文化局人権推進課は、2026年12月4日から10日までの人権週間を中心に実施する「人権週間広報等業務」の委託先を、企画コンペ方式で募集している。県は5月29日、同業務に関する質問及び回答を追加掲載した。企画提案書の提出期限は6月26日正午で、7月3日に一次選定委員会、7月14日に最終選定委員会を予定する。

委託金額の上限は、消費税及び地方消費税を含め1,169万7,000円。契約期間は、契約締結日から2027年3月12日までとされている。応募には、愛知県の入札参加資格者名簿で「広告企画・代行」と「デザイン」に登録されていることなどが必要となる。公募説明会は開かず、受託を希望する事業者は参加表明書を電子メールで事前提出する。参加表明書の提出があった事業者には識別番号が配付され、企画提案書は事業者名ではなく番号で識別される。

業務内容は、人権啓発ポスター等の制作・配付・掲示、交通広告の制作・掲出、Webサイトの制作・管理、インターネット広告の制作・掲載、追加提案で構成される。ポスターはB2判・カラー4色刷で、愛知県イメージアップマーク、「愛知県・愛知県教育委員会」「法務省委託事業」の文言を入れる。ポスター3,000部、啓発冊子5,000部を作成し、啓発用物品は2種類以上、各2,500個以上とする仕様だ。

啓発冊子では、ポスターの内容を深く理解してもらうため、各人権課題の解説を盛り込む。仕様書別紙は、愛知県人権尊重の社会づくり条例に規定されている「インターネットによる人権侵害」「外国人」「部落差別」「性的少数者」の4種類を必ず含むよう求めている。県の人権啓発が、抽象的な理念広報だけでなく、条例上の個別課題を県民向けにどう翻訳するかを問う業務になっている点が特徴となる。

交通広告は、愛知県内に路線を有する鉄道会社の駅貼広告とデジタルサイネージ広告を想定する。仕様では、JR東海のターミナルセット、シリーズ・アド・ビジョン名古屋、J・ADビジョン Central 名古屋駅セット、名古屋鉄道の主要12駅セット、中部国際空港駅デジタルサイネージを企画提案に盛り込むこととした。掲出期間は、人権週間を広報するのにふさわしい期間とされ、仕様上は2026年11月30日から12月6日までの掲出例が示されている。

Webサイトは、2026年度人権週間に関する専用サイトとして制作し、愛知県のサブドメインを利用する。開設期間は2026年11月13日から2027年2月28日まで。インターネット広告は2種類以上、合計200万インプレッション以上の啓発効果が得られる方法とし、同サイトにリンクさせる。従来型のポスター配布に加え、交通広告、Web、ネット広告を組み合わせることで、県民が日常の移動や閲覧の中で人権課題に接する設計となっている。

人権上の論点は、啓発の到達範囲と表現の精度にある。愛知県人権尊重の社会づくり条例や、2024年3月25日に策定された「あいち人権推進プラン」の趣旨を広報物に反映するには、差別や人権侵害を単純な標語に圧縮しすぎない工夫が要る。5月29日掲載の質疑応答では、昨年度及び今年度は啓発効果や費用等を総合的に検討し、ポスター1種類の作成としていると説明した。愛知県人権推進課は、6月26日正午までに提出された企画提案をもとに、2026年度の人権週間広報を担う事業者を選定する。

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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