国連指導原則の節目、企業の人権尊重を考える

ビジネスと人権

2011年6月16日、国連人権理事会はビジネスと人権に関する指導原則を支持した。指導原則は、国家の人権保護義務、企業の人権尊重責任、救済へのアクセスという三本柱により、企業活動と人権侵害リスクを考える国際基準となっている。

ビジネスと人権は、海外の大企業だけの課題ではない。サプライチェーン上の強制労働、児童労働、差別、ハラスメント、安全衛生、地域住民への影響、個人情報保護など、あらゆる企業活動に関わる。近年は、欧州を中心に人権デュー・ディリジェンスの法制化が進み、日本企業にも取引先から対応を求められる場面が増えている。

人権の観点では、企業は「法令違反をしていない」だけでは十分とはいえない。自社や取引先の活動が人権に悪影響を与えていないかを把握し、予防・軽減し、苦情処理や救済の仕組みを整える必要がある。6月16日は、企業の社会的責任を抽象的な理念ではなく、調達、労務、顧客対応、地域関係の実務として確認する日である。

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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