八代市、人権相談員だよりで「やさしい日本語」特集

この記事のポイント

1.八代市人権啓発センターは、「人権相談員だより」第3号を発行した。
2.今月のテーマは「やさしい日本語」で、分かりやすい言葉や話し方の工夫を紹介している。
3.外国人、子ども、高齢者、障がいのある人などに情報を届けるための人権啓発として読める。

八代市の人権相談員だより 第3号

熊本県八代市人権啓発センターは2026年6月11日、「人権相談員だより」第3号を市ホームページで公開した。八代市は、すべての人の人権が尊重され、共に支え合い、共に生きることができる「共生社会」の実現をめざす取組の一つとして、同センターで人権相談員だよりを発行している。第3号のテーマは「やさしい日本語」で、副題は「わかりやすいコミュニケーション」とされている。

人権相談員だよりでは、やさしい日本語について、日本語があまり得意でない外国の人、小さな子ども、高齢者、障がいのある人など、さまざまな人に伝えるため、分かりやすい言葉や表現に言い換えた日本語と説明している。「やさしい」には、簡単な言葉を表す「易しい」と、相手に配慮する「優しい」の二つの意味が込められているとし、言葉づかいと話し方の両面から工夫を促している。

具体例としては、「土足厳禁です」を「靴を脱いでください」、「高台に避難してください」を「高いところに逃げてください」、「参加料は無料です」を「お金はいりません」と言い換える例を示した。外来語を使わない、難しい言葉を簡単な言葉に変える、一文を短く区切って話す、全体的にゆっくり、はっきり話す、あいまいな表現を避けて具体的に伝える、方言ではなく標準語で話すといった工夫も並べている。

「やさしい日本語」は、多文化共生の分野で使われることが多いが、外国人住民だけに向けた手法ではない。災害時の避難情報、行政窓口での説明、学校や地域での連絡、医療・福祉の案内などは、日本語を母語とする人にとっても分かりにくい場合がある。必要な情報を理解できなければ、避難、相談、手続き、支援へのアクセスが遅れる。分かりやすく伝えることは、情報へのアクセスを保障する実務でもある。

出入国在留管理庁と文化庁が作成した「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」も、共生社会の実現に向け、国や地方公共団体が発信する情報を外国人住民に届けるため、やさしい日本語の活用を促している。八代市の人権相談員だよりは、この考え方を地域の人権啓発に引き寄せ、窓口や日常会話の中で使える具体的な言い換えとして整理したものといえる。

八代市人権啓発センターは、ひとりで悩まず相談するよう呼び掛けている。人権相談の日時は月曜から金曜の午前9時から午後5時までで、祝祭日と年末年始を除く。水曜日は相談員不在となる。人権相談窓口の専用電話は0965-30-1711。人権相談員だより第3号は、毎月11日を「人権を確かめあう日」とする案内とともに、八代市人権啓発センター相談員名で発行されている。

出典

八代市「人権相談員だより 第3号」
URL:https://www.city.yatsushiro.lg.jp/kiji00326282/index.html

出典 八代市「人権相談員だより第3号」
URL:https://www.city.yatsushiro.lg.jp/kiji00326282/3_26282_155649_up_kbo1v444.pdf

出典 出入国在留管理庁・文化庁「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」
URL:https://www.moj.go.jp/isa/support/portal/plainjapanese_guideline.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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