1.長野県は6月2日、摂食障がい啓発イベントとして善光寺本堂をマゼンタ色にライトアップする。
2.実施主体は、長野県摂食障がい支援拠点病院である信州大学医学部附属病院を中心とする取組。
3.摂食障がいへの誤解や偏見を減らし、当事者が孤立せず支援につながる環境づくりが主題となる。

長野県は6月2日、摂食障がい啓発イベント「世界摂食症アクションデイ」の取組として、長野市元善町の善光寺本堂をマゼンタ色にライトアップする。時間は日没から午後8時15分まで。参加費は無料で、式典等は行わない。
今回のライトアップは、長野県摂食障がい支援拠点病院である信州大学医学部附属病院が中心となって実施する。問い合わせ先は、同病院精神科の摂食障がい診療支援コーディネーター。県によると、同日には摂食障害全国支援センター主催で松本城のライトアップも行われる。
摂食障がいは、「食べられない」「食べ過ぎてしまう」といった食行動の問題として現れるが、長野県は、その背景に、生きづらさや苦しさを食べ物を通して訴えようとする、こころとからだの病気があると説明している。外見や体重の問題としてだけ見られたり、「ぜいたく病」「わがまま」といった誤った認識で受け止められたりすると、当事者は周囲に相談しにくくなる。
6月2日の「世界摂食症アクションデイ」は、摂食障がいに関する正しい知識と理解を広げるため、世界各地で啓発が行われる日とされる。ライトアップは、相談会や講演会のように個別の説明を行う場ではないが、善光寺本堂や松本城といった地域の象徴的な場所を使うことで、摂食障がいを社会的な健康課題として可視化する役割を持つ。
人権上の論点は、摂食障がいを本人の性格や自己管理の問題に押し込めず、医療・福祉・教育の支援につながる課題として扱う点にある。摂食障がいは、本人の身体に深刻な影響を及ぼすだけでなく、学校生活、仕事、家族関係、対人関係にも影響する。偏見や誤解が強ければ、当事者は症状を隠し、受診や相談の機会を失いやすい。
長野県は、善光寺本堂のライトアップについて、報道用の写真撮影を希望する場合は善光寺広報への事前連絡と許可が必要だとしている。会場には駐車場がないため、公共交通機関または近隣有料駐車場の利用を呼びかけている。長野県健康福祉部疾病・感染症対策課は、信州大学医学部附属病院を中心とした啓発により、摂食障がいへの理解促進と支援への接続を図る。

