静岡県、若者向けSRHRパンフレット公開 相談窓口も掲載

この記事のポイント

1.静岡県は、若い世代向けにリプロダクティブ・ヘルス/ライツを解説するパンフレットを公開している。
2.パンフレットは「大切にしよう 自分の身体と権利」と題し、性教育、デートDV防止、プレコンセプションケアのセミナー等での活用を想定する。
3.県ページには、女性相談、男性相談、DV、若者、性暴力、思いがけない妊娠、性の多様性に関する相談窓口も整理されている。

静岡県の「大切にしよう自分の身体と権利」

静岡県くらし・環境部県民生活局男女共同参画課は、リプロダクティブ・ヘルス/ライツを若い世代に伝える啓発パンフレット「大切にしよう 自分の身体と権利」を公開している。パンフレットは2024年2月発行で、発行は静岡県くらし・環境部県民生活局男女共同参画課、企画・編集は一般社団法人静岡県地域女性団体連絡協議会が担った。

リプロダクティブ・ヘルス/ライツは、「性と生殖に関する健康と権利」と訳される。静岡県は、リプロダクティブ・ヘルスを、性や子どもを産むことに関わるすべてにおいて、身体的にも精神的にも社会的にも本人の意思が尊重され、自分らしく生きられることと説明している。リプロダクティブ・ライツについては、自分の身体に関することを自分自身で決められる権利と整理する。

この考え方は、1994年にカイロで開かれた国際人口・開発会議で提唱された概念として知られる。県ページでは、いつ何人子どもを産むか、産まないかを選ぶ自由、安全で満足のいく性生活、安全な妊娠・出産、子どもが健康に生まれ育つことのほか、避妊・中絶、性暴力なども課題に含まれると説明している。女性だけの問題ではなく、男性の理解や、幼少期・思春期からの教育も必要とされる分野である。

パンフレットは、高校生、大学生などの若い世代に向け、SRHRに関する情報を紹介するものとして作成された。静岡県は、性教育、デートDV防止、プレコンセプションケアのセミナーなどでの活用を呼びかけている。プレコンセプションケアは、将来の妊娠や出産を前提にする人だけでなく、若い時期から心身の健康を考える取組として扱われることが多い。SRHRの啓発と組み合わせることで、性被害の予防、望まない妊娠への相談、パートナーとの関係性を考える入口にもなる。

人権上の論点は、身体に関する決定を本人の意思から切り離さない点にある。性や妊娠、出産をめぐる情報が不足したり、相談先を知らなかったりすれば、若者は一人で判断を抱え込みやすい。デートDV、性暴力、思いがけない妊娠、性的指向・性自認に関する悩みは、家庭や学校だけでは相談しにくい場合もある。正確な情報と相談窓口を示すことは、自己決定を支える基盤となる。

静岡県のページには、相談先も分野別に掲載されている。静岡県あざれあ女性相談、静岡県あざれあ男性相談、静岡県女性相談センター、DV相談+、静岡県うちあけダイヤル、思春期健康相談室ピアーズポケット、静岡県性暴力被害者支援センターSORA、しずおか妊娠SOS、ふじのくにLGBT電話相談などである。静岡県は、パンフレットと相談窓口の案内を通じて、若い世代が自分の身体と権利について学び、困った時に相談へつながる導線を示している。

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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