1.富田林市が、市内企業・団体を対象とする「LGBTQ・ALLYになろう」を7月17日と11月13日に開催する。
2.基礎知識を学ぶだけでなく、職場で実践した内容や相談対応、具体的な配慮を参加者同士で共有する。
3.2026年10月のパワハラ防止指針改正を前に、アウティングやカミングアウトの強要を防ぐ社内体制が課題となる。

富田林市は7月17日と11月13日、市内に事業所を置く企業・団体を対象に、交流会「LGBTQ・ALLYになろう」をTONPAL(多文化共生・人権プラザ)で開く。両日とも午後2時から3時30分までで、参加費は無料。2回を通じて参加するほか、いずれか1回のみの参加も受け付ける。講師は、トランスジェンダー当事者でLGBTQ講演家、市LGBTQ施策推進アドバイザーを務める藤原直さん。
第1回は「LGBTQとは何か」「自社にも関係があるのか」「企業として何から始めればよいのか」といった疑問や困り事を参加者間で共有し、藤原さんが質問に答える。第2回では、第1回後に職場で試したことや新たに生じた疑問を持ち寄り、相談対応や具体的な配慮を検討する。単発の講演ではなく、約4か月の間に実践と振り返りを組み合わせる構成が特徴となる。
富田林市は、LGBTQ当事者が抱える課題の解決や理解促進に取り組む企業・団体を認定する「LGBTQ・ALLYカンパニー認定制度」を運用している。市民向け電話相談「にじいろホットライン」、コミュニティスペース「にじいろブーケ」、パートナーシップ・ファミリーシップ制度も設けた。市役所自身も、職場での取組を評価する「PRIDE指標2025」で2年連続のゴールド認定を受けており、地域の事業者に対しても職場環境の改善を働きかけている。
企業が扱うべき課題は、用語の理解だけではない。厚生労働省は、性的指向や性自認に関する侮辱的な言動や、本人の同意を得ずに情報を第三者へ伝えるアウティングについて、要件を満たせばパワーハラスメントに該当すると説明している。事業主には、方針の策定と周知、研修、相談窓口、採用・雇用管理、福利厚生などを点検する実務が伴う。本人が職場で自身の性のあり方を明らかにしているとは限らないため、相談記録や上司への報告でも情報を共有する範囲を限定しなければならない。
2026年10月1日施行の改正パワハラ防止指針では、性的指向やジェンダーアイデンティティの開示、いわゆるカミングアウトを強要する行為だけでなく、開示を禁止する行為もパワハラに該当し得ることが示される。第1回は改正前、第2回は施行後に開かれるため、参加企業は7月に自社の課題を洗い出し、11月に社内ルールや相談対応を検証できる。富田林市人権・市民協働課が設ける今回の交流会は、ALLYの表明を、従業員のプライバシーと就業環境を守る具体的な運用へ結び付ける場となる。
富田林市「【7月17日】LGBTQ・ALLYになろう~企業・団体のための交流会~を開催します」
URL:https://www.city.tondabayashi.lg.jp/soshiki/19/145621.html
参考 富田林市「LGBTQ(性的マイノリティ)に関する取組」
URL:https://www.city.tondabayashi.lg.jp/soshiki/19/37386.html
参考 厚生労働省「多様な人材が活躍できる職場環境に向けて―性の多様性に関して知っておきたいこと」
URL:https://www.mhlw.go.jp/content/001699930.pdf

