1.山形県で旧優生保護法に基づく補償金1件と一時金1件が新たに認定された。
2.6月30日現在、相談は234件、補償金と一時金の認定はそれぞれ60件となった。
3.個別通知の調査対象71件のうち、通知実施済みは22件、認定は18件にとどまる。

山形県は2026年7月16日、旧優生保護法に基づく補償金1件(本人分)と一時金1件が新たに認定されたと公表した。6月30日現在の県内実績は、相談234件、補償金の請求63件・認定60件、一時金の請求69件・認定60件となった。認定数には今回の2件を含む。県資料では「一時金」の内訳を分けていないため、優生手術等一時金と人工妊娠中絶一時金の件数は確認できない。
2025年8月13日の公表値は、相談182件、補償金の請求52件・認定44件、一時金の請求60件・認定49件だった。今回までに相談は52件、補償金の認定は16件、一時金の認定は11件増えた。もっとも、相談234件が実人数か延べ件数か、補償金と一時金の双方を請求した人がどの程度含まれるかは資料に示されていない。相談件数と請求件数の差を、そのまま未請求者数として扱うことはできない。
旧優生保護法は1948年9月11日から1996年9月25日まで施行され、疾病や障害を理由とする不妊手術や人工妊娠中絶を制度化した。2024年7月3日の最高裁大法廷判決が国の賠償責任を認めた後、同年10月に補償金等支給法が成立し、2025年1月17日に施行された。支給額は、優生手術等を受けた本人への補償金が1,500万円、配偶者が500万円、優生手術等一時金が320万円、人工妊娠中絶一時金が200万円。本人や配偶者が死亡している場合、一定範囲の遺族が補償金を請求できる。
山形県は、保有資料などから支給対象となる可能性がある人を調べ、本人の状況に配慮しながら制度を伝える「個別のお知らせ」も進めている。調査対象は71件で、通知実施済みは22件、認定は18件だった。2025年8月時点の通知実施済み12件、認定11件から進んだが、未実施は49件残る。個別通知は申請機会を確保する手段となる半面、本人が家族に手術歴を伝えていない場合や、過去を思い出すこと自体が負担になる場合もある。県には、通知を進めることと、本人の意思、プライバシー、心理的安全を守ることを両立させる対応が必要となる。
補償金等の請求期限は2030年1月16日。山形県は県庁健康福祉企画課と村山、最上、置賜、庄内の各保健所に受付・相談窓口を設け、平日の午前8時30分から午後5時15分まで相談を受ける。希望者は請求手続きについて弁護士の無料支援も利用できる。県健康福祉企画課の専用電話は023-630-2459である。

