笹川保健財団、ブラジルでハンセン病対策の全国会議開催

ハンセン病全国ハイレベル会議での集合写真

公益財団法人笹川保健財団は、2026年3月12日から14日にかけて、ブラジル・リオデジャネイロで「ブラジル・ハンセン病全国ハイレベル会議」が開かれたと発表した。会議には国内外の関係者約350人が参加し、ハンセン病に関わる課題のない社会の実現に向け、医療、政策、人権の各面から議論が交わされた。

初日は、笹川陽平WHOハンセン病制圧大使が、ブラジルでは補償制度の整備や国際戦略の推進など前進がある一方、新規患者や未発見患者、後遺障害、差別などの課題が残ると指摘した。ブラジルの保健大臣と人権・市民権大臣も登壇し、ハンセン病のない社会の実現に向けた決意を示したほか、WHOパンアメリカン保健機関(PAHO)事務局長も、国際社会として取組を加速する必要性を訴えた。

2日目には、世界のハンセン病をめぐる現状や優先課題、地方自治体や議会の役割、財政や法整備、人権や社会正義の視点を踏まえた対策が議論された。医療アクセスの向上に向けては、早期発見体制の強化やプライマリヘルスケアの充実、地域に根ざした保健システムの整備が重要だとの認識が共有され、地域ごとの実情に応じた柔軟な対応の必要性も確認された。

最終日は、社会的包摂と差別対策が主要テーマとなり、障害者政策との連携や当事者の社会参加促進、新たな診断技術や化学予防の活用、人材育成の強化など今後の方向性が示された。会期中には、ブラジル出身のミス・スプラナショナル2025、エデュワルダ・バーム氏も啓発活動に参加し、病院訪問や会議での発言、SNS発信を通じて差別のない社会づくりを訴えた。医療対策だけでなく偏見や差別の解消を含めた包括的対応の重要性を改めて示す場となり、感染症と人権を一体で捉える国際的な流れにも影響を与えそうだ。

出典

公益財団法人笹川保健財団
URL:
https://www.shf.or.jp/information/28007

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