
「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」は、3月25日にオンラインで第7回子どもの権利ランチセミナー「海外ルーツの子どもの今~子どもの権利の視点から考える~」を開催した。認定NPO法人難民支援協会代表理事の石川えりさん、認定NPO法人メタノイア代表理事の山田拓路さんが発表し、共同代表で認定NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)代表理事の甲斐田万智子さんが聞き手を務めた。参加者は107人で、これまでのランチセミナーで最多となった。
石川さんは、日本の中長期在留外国人が約400万人に達し、そのうち47万人が19歳までの子どもであると説明したうえで、在留資格の不安定さや親の収容・送還による親子分離、進学や生活設計の困難さを指摘した。山田さんは、海外ルーツの子どもにとって日本語の壁が大きく、文部科学省調査では日本語支援が必要な小中高校生が2023年に6万9123人に上り、この10年で約2倍になったと紹介した。日本語指導が必要な生徒は、高校非進学率や中退率などで大きな格差に直面しており、学ぶ権利が十分に保障されていない実態が語られた。
報告では、クルド人の子どもたちを含む海外ルーツの子どもが、ヘイトや差別、在留資格をめぐる不安の中で暮らしている現状にも言及した。ディスカッションでは、こども基本法や子どもの権利条約が義務教育の確保には一定の役割を果たしている一方、親子分離や在留資格をめぐる線引きには十分届いていないとの問題意識が共有された。「不法滞在」ではなく「非正規滞在」という人権に配慮した表現への見直しも提起されており、海外ルーツの子どもをめぐる政策を、管理ではなく権利保障の視点から見直せるかが今後の大きな課題となる。
広げよう!子どもの権利条約キャンペーン
URL:https://crc-campaignjapan.org/report/report-lunchseminar-20260325/

