静岡県、7月29日に性暴力被害者支援研修

この記事のポイント

1.静岡県は7月29日、こども・若者の性暴力被害者支援研修会を静岡市で開く。
2.講師は大阪大学大学院人間科学研究科教授の野坂祐子氏。トラウマインフォームドケアを扱う。
3.支援職員、教育関係者、警察、被害者支援機関職員らの初期対応力を高める研修となる。

令和8年度 こども・若者性暴力被害者支援研修会

静岡県は7月29日、静岡市葵区呉服町一丁目の札の辻クロスホール6階で、令和8年度「こども・若者性暴力被害者支援研修会」を開く。時間は午後2時から午後4時まで。参加費は無料で、会場参加の定員は先着40人。会場参加の申込締切は7月22日、WEB配信は後日配信として実施し、申込締切は8月31日とされている。

研修の対象は、こども、福祉、女性相談、犯罪被害者等支援、教育関係などの職員、警察、被害者等支援関係機関の職員ら。静岡県は、こども・若者の性暴力被害者に寄り添った対応ができる人材を育成するために開催すると説明している。講演テーマは「こどもの性暴力被害や性問題行動への理解とその支援~トラウマインフォームドケアの基本~」。講師は、国立大学法人大阪大学大学院人間科学研究科教授の野坂祐子氏が務める。

こども・若者の性暴力被害では、被害の開示に時間がかかる場合や、本人の言動が周囲から誤解される場合がある。支援者側の不用意な確認、叱責、詮索は、被害者に二次被害を生じさせるおそれがある。トラウマインフォームドケアは、被害経験が心身や行動に及ぼす影響を前提に、相手の安全感、選択権、尊厳を損なわない対応を組み立てる考え方である。今回の研修は、相談窓口や学校、警察、福祉現場が共通の理解を持つための実務研修として読む必要がある。

静岡県には、性暴力被害者支援センターSORAが設けられている。SORAは、行政、医療機関、カウンセラー、弁護士、警察などの関係機関が連携し、身体的ケア、心理的ケア、法律相談などをワンストップで行うセンターで、相談は24時間365日受け付ける。県は、性暴力について、犯罪に該当するか否かを問わず、本人が望んでいない性的な行為全てを指すと説明している。

制度面では、静岡県犯罪被害者等支援条例が、犯罪被害者等の個人の尊厳、名誉、生活の平穏を害してはならないこと、必要な時に必要な場所で途切れのない支援を実施すること、関係機関が連携して支援を提供することを基本理念に掲げている。こども・若者の性暴力被害者支援では、この理念を、面接、通報、医療、学校対応、法的支援の各場面にどう接続するかが実務上の課題となる。

今回の研修会は、個別の支援技術を学ぶだけでなく、静岡県内の関係機関が「被害者に何度も同じ説明をさせない」「本人の意思を確認しながら支援を進める」「学校や家庭との関係を慎重に扱う」といった共通の対応基盤を整える機会となる。問い合わせは、静岡県くらし・環境部くらし交通安全課が受け付ける。

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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