1.奈良県立同和問題関係史料センターは7月28日、開所30周年リニューアル記念講演会を開く。
2.会場は橿原市立かしはら万葉ホールで、講師は元所長の井岡康時さん。参加費は無料。
3.施設改修後の再出発に合わせ、同和問題に関する史資料の蓄積と人権教育の役割を考える機会となる。

奈良県立同和問題関係史料センターは7月28日午後1時30分から、開所30周年リニューアル記念講演会を橿原市小房町の橿原市立かしはら万葉ホール5階レセプションホールで開く。奈良県が5月29日に報道発表した。参加費は無料で、問い合わせや申し込みは同センターで受け付ける。
講師は、奈良県立同和問題関係史料センター元所長の井岡康時さん。講演会では、同センターのこれまでの歩みと成果を振り返り、歴史に学びながら未来志向の社会づくりを考える。県は、施設改修を経て再出発した同センターについて、1993年の開所以来、史資料の収集、調査、啓発に取り組んできたと説明している。
同センターは、奈良市大安寺1丁目23番1号に置かれ、同和問題に関する史料の保存、調査研究を行い、同和問題の解決に資することを目的としている。事業として、史料の調査収集及び研究、史料集・研究紀要などの発行、史料展示、県民歴史講座の開催を掲げる。施設は令和8年7月のリニューアルオープンをめざして準備中で、準備期間中は展示見学を休止している。
同和問題をめぐる啓発では、差別を道徳的な標語だけで語るのではなく、地域社会の歴史、職業、土地、婚姻、教育との関わりを資料に基づいて学ぶことが欠かせない。奈良県内の史資料を保存し、講座や展示を通じて公開する同センターの役割は、部落差別を過去の出来事として片付けず、現在の人権教育につなげる点にある。
講演会は、単なる施設の節目行事ではない。1993年開所以来の30年を振り返ることは、同和問題関係史料センターが蓄積してきた資料、研究、地域教材を、これからの学校教育や県民向け啓発にどう生かすかを確認する作業でもある。奈良県立同和問題関係史料センターは、7月28日の記念講演会を通じて、改修後の事業再開に向けた発信を始める。

