あなたのいばしょ、10代相談1万4千件増

この記事のポイント

1.あなたのいばしょは、2025年度のチャット相談データ分析を公表した。
2.10代からの相談は前年比14,232件増え、相談者の88.2%が孤独を感じていた。
3.学校、メンタル、親族関係に加え、LGBTQ関連、SNSトラブル関連の相談増が目立つ。

特定非営利活動法人あなたのいばしょ

特定非営利活動法人あなたのいばしょは5月29日、2025年度に寄せられたチャット相談データの分析結果を公表した。対象期間は2025年4月1日から2026年3月31日まで。孤独・孤立対策強化月間に合わせた公表で、10代からの相談件数が前年より14,232件増えたことを示した。

背景には、こどもの自殺をめぐる深刻な統計がある。警察庁が2026年3月27日に公表した「令和7年中における自殺の状況」では、2025年の自殺者数は全体で19,188人と前年から減少したが、小中高生は538人となり、統計のある1980年以降で最多となった。中学生は172人、高校生は356人で、中高生の増加が目立つ。

あなたのいばしょに寄せられた2025年度の相談件数は436,536件で、前年より28,219件、率にして6.9%増えた。年代別では、小学生が14,236件で前年比36%増、中学生が34,460件で23%増、高校生が35,092件で35%増だった。0歳から9歳までの「0代」からの相談も751件増え、前年比68%増となった。

10代相談者の88.2%は、孤独を「感じている」と回答した。そのうち33.0%は「常に孤独を感じている」と答えている。中学生相談者では88.4%、高校生相談者では88.7%が孤独を感じていた。孤独を「常に」抱えている10代相談者の61.7%が、自殺念慮を「強く」感じていたという点は、相談現場で見逃せない数字である。

相談内容では、「学校」が20.4%、「メンタル」が19.5%、「親族関係」が7.0%だった。特別な事情を抱える一部のこどもだけではなく、学校生活、家庭環境、友人関係の中で、日常的に孤独や生きづらさを抱える層が相談につながっている。学校や家庭の外に、匿名で話せる窓口があることは、こどもの権利保障の面でも意味を持つ。

増加率が高かった相談として、LGBTQ関連は1,548件で前年比252%増、SNSトラブル関連は1,885件で58%増だった。性的指向・性自認をめぐる悩みや、SNS上の人間関係は、学校内の相談体制だけでは表に出にくい。自分の名前や顔を出さずに使えるチャット相談は、相談に至るまでの心理的な壁を下げる仕組みとして機能している。

あなたのいばしょチャット相談は、24時間365日、年齢や性別を問わず無料・匿名で利用できる相談窓口で、厚生労働省自殺防止対策事業補助事業にも位置づけられている。同法人は東京都千代田区に本部を置き、世界30カ国に約1,000名の相談員を抱えるとしている。こどものSOSを学校、家庭、地域だけに閉じ込めないため、あなたのいばしょは2025年度データをもとに、10代の孤独と相談行動の実態を可視化した。

出典

特定非営利活動法人あなたのいばしょ
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000081388.html

人権ニュース編集部

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