1.ヒューマンライツ・ナウ女性の権利プロジェクト・ユースチームは5月16日、30歳以下を対象に性的同意を学ぶヨガワークショップを東京都内で開いた。
2.助産師・ヨガ講師・性教育講師の石田梨恵子氏が登壇し、性的同意と「自分を大切にすること」の関係を伝えた。
3.同意を「YES・NO」の確認だけに狭めず、恐怖や緊張で声が出せない状態、身体感覚への気づきも含めて考える内容となった。

認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ女性の権利プロジェクト・ユースチームは5月16日、30歳以下のユースを対象にしたイベント「からだとこころを大切にするヨガワークショップ ― 自分を大切にすることから考える『性的同意』」を東京都内で開いた。参加者は約20人。助産師、ヨガ講師、性教育講師として活動する石田梨恵子氏を講師に迎えた。
前半のミニセッションでは、性的同意について学んだ。石田氏は、性的同意とは相手の明確な「YES」があること、その意思はいつでも変えてよいことだと説明した。沈黙は同意ではなく、人は恐怖や緊張によって身体が固まり、声を出せなくなる場合があることも取り上げた。参加者からは、知識として性的同意を学んだ経験があっても、「身体が固まる」という反応を初めて知ったという感想が寄せられた。
後半はヨガセッションを行った。参加者は呼吸を整えながら身体を動かし、「今、自分はどう感じているか」「心地よいか」「無理をしていないか」に意識を向けた。イベント報告では、身体からのサインに気づき、「少し苦しい」「安心する」「気持ちいい」といった感覚を丁寧に味わう時間になったとされる。性的同意を、言葉だけでなく、自分の感覚を確かめる営みとして扱った点に特徴がある。
性的同意をめぐっては、2023年7月施行の改正刑法で、強制性交等罪・準強制性交等罪などが不同意性交等罪などに再編された。法務省は、改正後の要件として、「同意しない意思を形成・表明・全うすることが困難な状態」で性的行為が行われることを説明している。暴行や脅迫だけでなく、アルコール、薬物、恐怖、驚愕、虐待、立場による影響力なども具体例として示されており、性的同意を「拒否できたかどうか」だけで捉えない考え方が制度面でも明確になっている。
人権上の論点は、性的な場面における自己決定を、本人の責任だけに閉じないことにある。「嫌なら言えばいい」という言葉は一見単純だが、実際には相手を傷つけたくない、空気を壊したくない、嫌われたくないという心理が働く。年齢、経験、関係性、立場の差によって、NOを言いにくい状況も生まれる。性的同意の教育は、被害を防ぐ知識であると同時に、自分と相手の尊厳を守るための学習でもある。
石田氏はイベントの最後に、自分を大切にすることはわがままではなく、自分の「嫌だ」も「心地いい」も大切にしてよいと伝えた。ヒューマンライツ・ナウ女性の権利プロジェクト・ユースチームは、性的同意を権利やルールとして学ぶだけでなく、若い世代が安心して対話できる場づくりを続けるとしている。
ヒューマンライツ・ナウ
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