商船三井、5月18日に女性船員支援イベント

この記事のポイント

1.商船三井は5月18日の国際海事女性デーに合わせ、船員向けオンラインイベントを開いた。
2.第2回となる今回は、船員、船員候補生、船員配乗会社、船舶管理会社などから計90人が参加した。
3.海事産業における女性の採用・定着、船上での働きやすさ、男性船員を含む職場理解が論点となる。

商船三井のIMO国際海事女性デーオンラインイベント

株式会社商船三井は5月18日、国際海事機関(IMO)が定める「国際海事女性デー」に合わせ、船員向けオンラインイベントを開いた。東京都港区に本社を置く同社は、女性船員を取り巻く環境や課題への理解を深め、女性船員が安心して働ける職場環境づくりにつなげる目的で、2025年から同イベントを実施している。

第2回となる今回は、商船三井の船員、船員候補生、陸上スタッフに加え、船員配乗会社や船舶管理会社からも参加があり、参加者は計90人となった。女性だけでなく男性船員も参加し、船員同士のトークセッションでは、船上で実際に経験する課題やサポートの求め方について意見交換が行われた。

イベントでは、商船三井の専属ウェルフェアオフィサーが参加者にメッセージを送ったほか、Women’s International Shipping & Trading Association Japan(WISTAジャパン)のメンバーで、同社IT・デジタル戦略ユニット長のKelly Takano氏が、WISTAインターナショナルの活動を紹介した。商船三井は、経営計画「BLUE ACTION 2035」Phase 2や「Human Capital ビジョン」との関係にも触れ、女性活躍推進を含むダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンを経営基盤強化の一部として扱っている。

国際海事女性デーは、IMO総会が2021年に毎年5月18日と定めた記念日である。IMOはこの日について、海事分野で働く女性を称えるだけでなく、女性の採用、定着、継続雇用を促し、海事産業における女性の認知度を高め、ジェンダー不均衡に対応する取組を支援するものとしている。2026年のテーマは「From Policy to Practice: advancing gender equality for maritime excellence」で、政策を実務に移す段階が意識されている。

人権上の論点は、女性船員の活躍を「参加者数」や「制度の有無」だけで測らず、船内生活を伴う職場で安全、尊厳、相談しやすさをどう確保するかにある。船舶は長期間にわたり閉じた勤務・生活空間となるため、ハラスメント防止、健康・ウェルビーイング、相談経路、緊急時の支援体制が陸上職場以上に具体的な課題となる。男性船員を含めた研修・対話の機会は、女性だけに適応を求めるのではなく、職場全体の運用を変えるための前提となる。

今回の商船三井のオンラインイベントは、IMOが掲げる国際的なジェンダー平等の枠組みを、国内海運企業の船員支援へ落とし込む試みといえる。今後の実務では、商船三井、船員配乗会社、船舶管理会社が、トークセッションで出た船上の課題をどのように福利厚生、相談体制、配乗管理に反映させるかが確認点となる。

出典

株式会社商船三井/PR TIMES
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000553.000092744.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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