1.神奈川県教育委員会は5月14日、公立学校教員による不祥事6件の懲戒処分を公表した。
2.児童生徒性暴力等や盗撮、わいせつ行為などで5人を懲戒免職、体罰等で1人を減給処分とした。
3.学校における子どもの安全、教職員への信頼、被害者保護をめぐる実務対応が問われる事案となる。

神奈川県教育委員会は5月14日、公立学校教員による不祥事6件について懲戒処分を実施したと発表した。相模原市内の県立高等学校教諭、川崎市内の県立高等学校教諭、藤沢市内の公立学校教諭、大和市内の公立中学校教諭、寒川町内の公立小学校教諭の5人を懲戒免職とし、相模原市内の県立高等学校教諭1人を減給10分の1、3月の処分とした。処分年月日は、いずれも令和8年5月14日。
県教委の発表によると、相模原市内の県立高等学校教諭の今枝契輔氏(30歳 男性)は、令和7年12月1日から2日までの間、自宅で当時17歳の女性1人に対し、児童生徒性暴力等を行ったとして懲戒免職となった。川崎市内の県立高等学校教諭30代男性は、令和5年12月から令和8年3月3日までの間、自家用車内等で自校の女子生徒2人に対し、児童生徒性暴力等を行うなどしたとして懲戒免職となった。県教委は、この事案について、被害者に対して特に慎重な配慮を要するとして職員氏名等を非公表としている。
藤沢市内の公立学校教諭30代男性は、令和5年9月22日および令和6年4月頃から7月頃までの間、勤務校内外で女性1人にわいせつな行為を行うなどしたとして懲戒免職となった。大和市内の公立中学校教諭の池原祥斗氏(25歳 男性)は、令和6年8月頃から令和8年3月12日午後9時頃までの間、商業施設等で繰り返し複数の女性を撮影し、スカート内を盗撮したとして懲戒免職となった。寒川町立小谷小学校教諭の藤井幸太郎氏(36歳 男性)は、令和5年3月頃から令和8年3月7日までの間、複数の女性の下着等を盗撮し、自校の女子児童1人に対して児童生徒性暴力等に当たる盗撮を行ったとして懲戒免職となった。
体罰等の事案では、41歳の男性教諭が、令和5年度から令和6年度までの間、県立上溝南高等学校に在任中、顧問を務める部活動の指導で、生徒25人に対して体罰等を行ったとして、減給10分の1、3月の処分を受けた。処分の根拠はいずれも地方公務員法第29条。今回の発表では、性暴力、盗撮、わいせつ行為、体罰等が同日に6件公表され、県立学校と市町立学校の双方にまたがる内容となった。
人権的視点から見ると、教職員による児童生徒性暴力等や体罰は、子どもの尊厳、安全、学習環境を直接損なう行為である。児童生徒は学校生活の中で教員との力関係に置かれやすく、被害を受けても直ちに相談や申告に至らない場合がある。盗撮やわいせつ行為も、身体の自己決定や私生活の平穏を侵害する行為であり、学校外での行為であっても、教育公務員としての信用に関わる。被害者の特定を避ける公表方法と、事案の重大性を社会に示す説明との両立も、教育委員会の対応として慎重な運用が必要となる。
問い合わせ先は、神奈川県教育委員会教育局行政部行政課。県教委は、6件の懲戒処分を同日付で公表し、うち5件を懲戒免職とした。今回の事案は、学校現場における児童生徒性暴力等の防止、部活動指導での体罰防止、教職員の服務管理、被害者保護を一体で点検する契機となる。

