職場ハラスメント、約4人に1人が被害認識

この記事のポイント

1.日本ハラスメントリスク管理協会が職場のハラスメント実態調査を公開した。
2.自身の被害を感じる人は24.9%、同僚被害を見聞きした人は23.6%だった。
3.職場でハラスメント対策がなされているとの回答は46%にとどまった。

職場のハラスメントと個人・組織の諸相関調査

一般社団法人日本ハラスメントリスク管理協会は5月14日、『職場のハラスメントと個人・組織の諸相関調査』を公開した。調査は2026年4月15日と16日、日本全国の22歳から59歳の男女・無回答者を対象に、株式会社マクロミルが提供するWebアンケートツール「Questant(クエスタント)」を用いて実施した。有効回収数は330サンプル。職場のハラスメント被害認識と、離職意向、疲弊感、成長実感、職場環境認識との関係を探った。

調査では、「自分自身がハラスメント被害にあっていると感じる」と回答した人が24.9%、「同僚がハラスメント被害にあっているのを見聞きした」と回答した人が23.6%だった。いずれも約4人に1人に当たり、本人が直接被害を感じる場合だけでなく、同僚への言動を目にすることも、職場環境への不信や心理的負担につながる可能性を示す結果となった。

職場での対策状況では、「私の職場ではハラスメント対策がなされている」と回答した人は46%だった。協会は、法整備が進む中でも現場レベルでの対策浸透には課題が残るとしている。ハラスメント対策は、就業規則や相談窓口の整備だけで完結するものではない。上司と部下、正社員と非正規雇用、顧客対応部門と管理部門など、力関係が生じやすい場面で、どの言動が業務指導を超えるのかを共有する必要がある。

クロス分析では、ハラスメント被害を感じる層で、休日中に転職サイトへの登録や求人検索を行う割合が高い傾向が見られた。自身の被害認識だけでなく、同僚の被害を見聞きすることも、転職行動や疲弊感と関連していた。働く人の尊厳や安心して働く権利の問題に加え、人材定着や組織運営上のリスクとしても見過ごせない結果である。

日本ハラスメントリスク管理協会は、自治体・企業など団体向けにハラスメント研修・講演を2,000社以上に提供してきた団体で、代表理事は金井絵理氏。今回の調査では、テキストマイニングにユーザーローカルAIテキストマイニングも用いた。協会は調査結果を、ハラスメントを取り巻く諸課題を示すデータとして活用してほしいとしている。

出典

一般社団法人日本ハラスメントリスク管理協会
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000073801.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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