
飯塚市は、配偶者などからの暴力(DV)、家庭や仕事、今後の生き方、心の悩みなどを抱える女性に向けた相談窓口を案内している。市の「女性のための相談」は、悩みや不安を一人で抱え込まないよう呼びかけ、相談員が本人の状況に寄り添いながら対応を考える支援として位置付けられている。DVや家庭内の問題は、外部から見えにくく、被害者が孤立しやすい。身近な地方公共団体が相談先を明示することは、早期相談につなげる基礎的な人権保障の取組といえる。
飯塚市の「サンクス相談」は予約制で、相談方法は面談。一般相談では、配偶者等からの暴力、家庭、日々の生活で起こる悩みや心配ごとを扱い、第1から第4水曜日の午後1時から4時まで、飯塚市役所本庁で実施する。相談時間は1回1時間程度で、回数制限は設けられていない。女性弁護士による法律相談は、夫婦・親子関係、金銭、相続などを対象に、第2・第4木曜日の午後1時から4時まで行われ、相談時間は1回30分、利用は4月から翌年3月までの1年間につき1人1回とされている。
このほか、職場の悩み相談は、セクシュアルハラスメント、いじめ、解雇などを対象に第1水曜日の午前10時から正午まで実施する。就業支援相談は、就業を目指す人の悩みや不安、就職活動に必要な情報提供を扱い、第3木曜日の午前10時から正午まで行われる。いずれも会場は飯塚市役所本庁で、予約受付は男女共同参画推進課が平日午前8時30分から午後5時15分まで電話で受け付ける。
同ページでは、市の相談に加え、福岡県配偶者暴力相談支援センター、福岡県女性サポートホットライン、福岡県あすばる相談ホットライン、福岡県警察の犯罪被害相談「心のリリーフ・ライン」、内閣府の「DV相談+」、法務省の「女性の人権ホットライン」も紹介している。生活困窮、性暴力・性犯罪被害、予期せぬ妊娠、虐待、孤独・孤立、職場でのいじめやセクハラなど、相談内容は複数の制度分野にまたがる。市が広域・国の相談窓口をあわせて示すことは、相談者が状況に応じて適切な支援へ移るための導線づくりになる。
女性相談やDV相談は、単なる生活相談ではなく、身体の安全、居住の確保、就労、子どもの養育、法的手続、心理的回復が重なり合う課題である。相談窓口の周知では、相談できる曜日や時間、法律相談の回数制限、相談方法を分かりやすく示すことが重要となる。飯塚市の案内は、市民にとって最初の相談先を確認する入口であると同時に、支援者や家族が「どこにつなぐか」を判断する資料にもなる。被害が深刻化する前に、本人の意思と安全を尊重しながら相談機関へつなげる体制を地域で共有することが求められる。

