1.人道の港 敦賀ムゼウムが、JICA北陸と共催する難民企画展を6月20日から12月20日まで開催する。
2.来館者は荷物を持って歩き、避難経路を選び、難民ボートに乗るなど、故郷を追われた人の選択を追体験する。
3.敦賀港がポーランド孤児やユダヤ難民を受け入れた歴史と、世界で1億1,780万人が故郷を追われる現在を結び付ける。

人道の港 敦賀ムゼウムは6月20日、JICA北陸と共催する難民企画展「Today, I Lost My Home―想像していなかった今日を生きる―」を始めた。会期は12月20日まで。福井県敦賀市金ケ崎町の同館2階を使い、来館者が「ある日突然、自分が難民になったら」との設定で、荷物を持って歩く、進むルートを選ぶ、難民ボートに乗るといった場面をたどる。UNHCR駐日事務所と一般社団法人社会教育サポートが協力する。
展示は、難民に関する基礎説明と、選択を重ねる体験型の構成を組み合わせた。家族や友人、言語、文化、住まいを失い、先の見えない移動を続ける状況を、来館者自身の判断を通して考えさせる。開館は午前9時から午後5時までで、最終入館は午後4時30分。水曜日のほか、10月15日と11月2日も休館する。入館料は大人500円、小学生以下300円で、障害者と介護者1人、4歳未満は無料となる。
UNHCRの「グローバル・トレンズ2025」によると、迫害、紛争、暴力、人権侵害などで故郷を追われた人は2025年末で1億1,780万人。このうち難民は4,160万人、国内避難民は6,870万人、庇護希望者は900万人に上る。体験展示では広い意味で「故郷を追われる人」を扱うが、難民条約上の難民は、迫害を受けるおそれから国外へ逃れ、国際的保護を必要とする人を指す。国境を越えず自国内で避難する国内避難民とは、法的な保護の枠組みが異なる。
敦賀港は1920年代にポーランド孤児、1940年代に杉原千畝の「命のビザ」を携えたユダヤ難民を受け入れた。人道の港 敦賀ムゼウムは、その史実と敦賀市民の証言を常設展示で伝えている。敦賀市は2022年、UNHCRと自治体の連携を進める「難民を支える自治体ネットワーク」に署名した。過去の救援を顕彰するだけでなく、現在の難民問題を地域の学習へつなぐことが今回の企画展の骨格となる。
疑似体験は、遠い国の出来事を自分の選択に引き寄せる反面、個々の難民が経験する迫害、家族離散、長期の庇護手続を短時間で再現できるものではない。展示で生じた共感を、難民条約、庇護を求める権利、迫害の危険がある国へ送り返さないノン・ルフールマン原則の理解へ進めることが、人権学習としての次の段階になる。人道の港 敦賀ムゼウムとJICA北陸は、敦賀の受入れの歴史を入口に、2025年末の世界の強制移動を12月20日まで伝える。
人道の港 敦賀ムゼウム「JICA難民企画展『Today, I Lost My Home』開催」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000129099.html
参考 人道の港 敦賀ムゼウム「Today, I Lost My Home」
URL:https://tsuruga-museum.jp/modules/exhibition/index.php?action=PageView&page_id=27
参考 UNHCR「Global Trends 2025」
URL:https://www.unhcr.org/global-trends
参考 UNHCR日本「難民保護Q&A」
URL:https://www.unhcr.org/jp/protection-qa

