尾道人権啓発企業推進協議会、会員募集 59社で職場研修を推進

この記事のポイント

1.尾道市が、人権啓発研修や企業内研修を行う協議会の会員募集ページを更新
2.尾道人権啓発企業推進協議会には、2026年4月1日現在で59事業所が加入
3.市の人権啓発推進プランでも、公正な採用選考と企業研修を担う連携組織として明記

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尾道市は2026年6月16日、尾道人権啓発企業推進協議会の会員募集ページを更新した。同協議会は、企業経営者と従業員が職場に関係する人権問題への理解を深め、差別のない職場環境をつくることを目的とする組織で、同年4月1日現在の会員数は59事業所。事務局は、尾道市防地町の尾道市人権文化センター内にある市民生活部人権男女共同参画課が担う。

事業は、会員企業を対象とした人権啓発研修会、啓発ビデオ・DVDの貸し出しによる企業内研修支援、各種研修会や講演会の案内・助成、行政機関と企業の連携などで構成する。協議会要綱は、企業の立場から人権に関わる問題の解決を図り、経営者と従業員の理解を深めることを目的に掲げる。加入資格は特定の業種や企業規模に限定せず、協議会の目的に賛同する者で構成すると定めている。

尾道市は協議会とは別に、市内企業が自主的に開く人権学習会への講師派遣や視聴覚教材の無料貸し出しも行っている。講師派遣は、参加者がおおむね10人以上、学習時間は60~90分程度を基本とし、同一主催者につき原則として各年度1回。人権男女共同参画課が、研修テーマ、講師、教材、会場の選定について相談に応じる。自社だけでは研修内容を組み立てにくい中小事業者も、行政と協議会の資源を利用できる仕組みである。

2025年3月改定の「尾道市人権啓発推進プラン」は、部落差別に関する施策の中で、尾道人権啓発企業推進協議会と連携し、公正な採用選考によって就職機会の均等を確保するための啓発と、企業研修への支援を行う方針を示した。市民意識調査では、部落差別の課題として「就職、職場で不利な扱いを受けること」を挙げた回答が全体の16.1%、「差別的な言動をされること」が22.3%に上る。地域企業への研修支援は、市の意識調査で確認された職場上の課題に対応する施策でもある。

企業活動をめぐっては、採用差別やハラスメントへの対応に加え、取引先を含むサプライチェーン上の人権リスクを調べ、負の影響を防止・軽減する人権デュー・ディリジェンスも実務課題となる。経済産業省が2022年に策定した人権尊重ガイドラインは、業種や規模を問わず、日本で事業活動を行う全企業を対象としている。厚生労働省も、採用選考は応募者の基本的人権を尊重し、本人の適性と能力に基づいて実施することを基本としている。

加入希望者は、市ホームページの申込書に事業所名、所在地、連絡先、担当者の役職と氏名を記入し、尾道市人権文化センター内の協議会事務局へ提出する。59会員による研修・情報共有の仕組みに新たな事業所が加わることで、尾道市人権啓発推進プランが掲げる公正な採用選考と職場研修を、各企業の日常的な人事・労務管理へつなげる経路が広がる。

出典

尾道市「尾道人権啓発企業推進協議会の会員を募集しています。」
URL:https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/13/2594.html

尾道市「人権啓発推進事業(講師派遣、ビデオ・DVDなど教材貸出)をご利用ください。」
URL:https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/13/2603.html

尾道市「尾道市人権啓発推進プラン」
URL:https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/uploaded/attachment/52585.pdf

経済産業省「ビジネスと人権~責任あるバリューチェーンに向けて」
URL:https://www.meti.go.jp/policy/economy/business-jinken/index.html

厚生労働省「公正な採用選考の基本」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/newpage_56780.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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