1.オカムラが、丹青社の実践型共創プラットフォーム「Sustainable Palette」に参画した。
2.資源循環、共同開発、企業間交流、ニューロダイバーシティなどの共同研究を4つの枠組みで進める。
3.空間づくりを環境対策だけでなく、利用者の多様性や合理的配慮と結び付けられるかが人権上の論点となる。

株式会社オカムラ(横浜市、中村雅行代表取締役社長執行役員)は2026年7月23日、株式会社丹青社(東京都港区、小林統代表取締役社長)が運営する共創プラットフォーム「Sustainable Palette(サステナブルパレット)」への参画を公表した。丹青社が7月7日に始動した仕組みで、オカムラを含む参画企業・団体は同月23日時点で16社となった。家具、建材、空間設計などの技術を組み合わせ、環境・社会課題に対応する製品や空間の実装を目指す。
Sustainable Paletteは、参加者が事業領域や課題に応じて選べる4つの活動を設けている。「Blue Try Angle」は製品やソリューションの共同開発、「Green Circle」は販売終了となった内装建材や家具の再利用を含む資源循環を扱う。「Purple Square」は業界を越えた交流と情報発信、「Scarlet Diamond」はニューロダイバーシティやウェルビーイングを題材とする共同研究、実証実験を進める枠組みだ。単なる情報交換ではなく、試作品の開発や実際の空間への導入を活動の対象としている。
オカムラは、ワークプレイスづくりの知見と家具・空間ソリューションの技術を提供し、家具、建材、設備を含む資源循環の拡大に取り組む。オフィスや地域空間では、ウェルビーイング、多様性、創造性をテーマとする実証実験や共同研究を進める方針を示した。同社は2023年10月に策定したDE&I方針で、年齢、性別、障害、国籍、性的指向・性自認、ライフスタイルなどにかかわらず、公平な機会のもとで個人を尊重すると定めている。
空間の設計は、そこで働く人や施設を利用する人が、移動し、情報を得て、他者と交流できるかを左右する。2024年4月1日に施行された改正障害者差別解消法は、民間事業者にも障害のある人への合理的配慮を義務付けた。国土交通省も2025年5月、建築物のバリアフリー設計標準を改正し、障害者や高齢者が設計過程に参加するためのガイドラインを加えた。家具の配置、音や光への配慮、休憩場所、案内表示、移動経路などは、利用者の参加を阻む障壁にも、それを取り除く手段にもなる。
ただし、今回の公表段階では、オカムラが参加する個別プロジェクト、実証場所、実施時期、成果を測る指標は示されていない。環境負荷の削減量だけでなく、障害のある人や感覚特性の異なる人が企画・検証に参加したか、空間の使いやすさがどう変化したかを記録することで、多様性やウェルビーイングを掲げる取組の実効性を確認できる。オカムラと丹青社が「Sustainable Palette」で行う共同研究を、利用者の声を反映した空間へどう結び付けるかが、今後の具体的な検証項目となる。
株式会社オカムラ「丹青社の新たな共創プラットフォーム『Sustainable Palette』に参画」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000268.000103401.html
株式会社丹青社「空間づくりのプロセスをサステナブルに変革する実践型共創プラットフォーム『Sustainable Palette』を始動します」
URL:https://www.tanseisha.co.jp/news/release/2026/post-73223
内閣府「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました」
URL:https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai_leaflet-r05.html
国土交通省「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準を改正しました」
URL:https://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_001066.html

