1.前国連難民高等弁務官のフィリッポ・グランディ氏が、令和8年春の叙勲で旭日大綬章を受章した。
2.グランディ氏は2016年から2025年までUNHCRトップを務め、難民・国内避難民の保護と支援に携わった。
3.受章は、日本とUNHCRの連携、難民支援、6月20日の世界難民の日に向けた理解促進とも関わる。

UNHCR駐日事務所は5月29日、前国連難民高等弁務官のフィリッポ・グランディ氏が、令和8年春の叙勲で旭日大綬章を受章したと発表した。親授式は5月12日に皇居で行われた。旭日大綬章は、国や公共に対する功労をたたえる日本の勲章であり、今回の受章は、難民・国内避難民の保護と支援、人道支援の推進、日本との協力関係への貢献を対象とするものとなる。
グランディ氏はイタリア出身。30年以上にわたり人道支援に従事し、2016年から2025年まで国連難民高等弁務官を務めた。UNHCRのトップとして、紛争、迫害、暴力、人権侵害などによって故郷を追われた人々への国際的な保護と支援を指揮した。2010年から2014年には国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)事務局長も務めており、パレスチナ難民支援を含む現場経験を持つ。
日本との関係では、1990年代に国連難民高等弁務官だった緒方貞子氏のもとでUNHCRの活動を支え、日本政府、民間部門、市民社会との連携強化に取り組んだ。UNHCR駐日事務所は、グランディ氏が高等弁務官在任中も日本との関係を重視し、「難民に関するグローバル・コンパクト」の精神のもとで連携を深めてきたと説明している。
グランディ氏は受章にあたり、日本で栄誉ある章を受けたことを光栄だとした上で、長年の難民支援の中で、故郷を追われた人々の厳しい現実に向き合ってきたと述べた。日本からの支援についても、現場でその重要性を実感してきたと語っている。6月20日の世界難民の日に向けては、日本でも世界各地の難民に心を寄せるイベントが開かれているとして、引き続き現場への支援を呼びかけた。
人権上の論点は、難民支援を一時的な人道援助だけで捉えず、生命、安全、教育、医療、住まい、法的保護を含む権利保障として扱えるかにある。難民や国内避難民は、国境を越えたかどうかにかかわらず、紛争や迫害によって生活の基盤を奪われる。国際社会の支援は、食料や住居の提供にとどまらず、子どもの学び、女性や高齢者の保護、無国籍者の法的地位、受入れ地域との共生にも及ぶ。
今回の受章は、個人の功績をたたえるニュースであると同時に、日本が難民保護をどのように国際協力の柱に置くのかを考える材料でもある。UNHCRは1950年に設立され、難民、国内避難民、無国籍者などを保護・支援する国連機関として、世界130カ国以上で活動している。6月20日の世界難民の日を前に、グランディ氏の旭日大綬章受章は、日本とUNHCRの協力関係を国内の読者に知らせる機会となる。
UNHCR日本「前国連難民高等弁務官フィリッポ・グランディ氏が 令和8年春の叙勲で旭日大綬章を受章」
URL: https://www.unhcr.org/jp/pr-260529
PR TIMES「前国連難民高等弁務官フィリッポ・グランディ氏が 令和8年春の叙勲で旭日大綬章を受章」
URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000161980.html

