1.京都市の児童虐待相談・通告は2,990件、認定は2,496件
2.相談は381件減った一方、虐待認定は前年度より17件増加
3.心理的虐待が1,569件で62.9%、就学前の子どもは993件

京都市は2026年8月4日、2025年度に市内の児童相談所が受けた児童虐待の相談・通告が2,990件、虐待と認定した件数が2,496件だったと公表した。相談・通告は前年度より381件減った一方、認定件数は17件増えた。相談の総数が減っても、調査後に虐待と判断され、安全確認や支援を要する子どもの件数は減っていないことが数字に表れている。
集計は、南区と伏見区を除く区域を所管する京都市児童相談所と、南区・伏見区を所管する京都市第二児童相談所を合わせたもの。相談・通告は前者が1,964件、後者が1,026件で、認定はそれぞれ1,623件、873件だった。相談・通告件数は入口段階の情報を、認定件数は児童相談所が調査した後の判断を示すため、二つの増減を同じ意味で読むことはできない。
認定内容では心理的虐待が1,569件で全体の62.9%を占め、身体的虐待531件、ネグレクト380件、性的虐待16件と続いた。心理的虐待には、言葉による脅しや無視に加え、子どもの前で家族に暴力を振るう面前DVも含まれる。子ども本人への直接的な暴力だけを探していては、家庭内で継続する被害を把握できない場合がある。
経路別では警察等からの相談・通告が1,855件、認定が1,556件で最も多く、学校等からは相談・通告236件、認定213件だった。「その他」の認定294件には、通告対象となった子どものきょうだいを、虐待の危険が高い家庭にいるとして認定したケースが多く含まれる。最初に把握された子どもだけでなく、同じ家庭で暮らすきょうだいの安全も確認する運用である。
年齢別では、3歳未満519件、3歳から就学前474件で、就学前の子どもが計993件、全体の39.8%を占めた。幼い子どもは被害を言葉で説明したり、自ら外部へ助けを求めたりすることが難しい。医療、保健福祉、保育・教育、警察、近隣住民など、家庭外の接点から情報が入る仕組みが安全確保に直結する。
こども家庭庁は、虐待の疑いがある場合の児童相談所虐待対応ダイヤル「189」について、匿名での通告・相談が可能で、通告者と内容の秘密は守られるとしている。京都市児童福祉センターは、二つの児童相談所と区役所、警察、学校等の連携を通じ、2,496件の認定事案に対する安全確認と家庭支援を進める。
京都市「令和7年度における児童虐待相談・通告等の状況について」
URL:https://www.city.kyoto.lg.jp/hagukumi/page/0000356913.html
こども家庭庁「児童虐待防止対策」
URL:https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai
児童虐待防止法
URL:https://jinken-news.com/glossary/jidou-gyakutai-boshi-hou/
児童虐待
URL:https://jinken-news.com/glossary/child-abuse/
児童相談所虐待対応ダイヤル189
URL:https://jinken-news.com/glossary/child-abuse-hotline-189/
