中日新聞社、創業140年でサステナビリティ方針 人権・多様性を柱に

この記事のポイント

1.中日新聞社は創業140年を迎えた9月1日、「サステナビリティ推進方針」を公表した。
2.「足元からの共生」「街との共生」「自然との共生」の3領域を掲げ、希望者の育児休業取得率を男女とも100%とする目標などを設定した。
3.人権・多様性を掲げる企業方針は、人権方針、人権デュー・ディリジェンス、救済制度まで具体化されているかを継続して確認する必要がある。

中日新聞社、サステナビリティ推進方針を策定

中日新聞社は2026年9月1日、創業140年に合わせて「サステナビリティ推進方針」を公表した。1月に示した新たな理念体系の「共生」を軸に、「足元からの共生(人権・多様性)」「街との共生(脱炭素・防災)」「自然との共生(生物多様性)」の3領域を設定した。新聞発行・メディア事業を含む企業活動を対象に、今後、データや取組内容を定期的に更新するとしている。

数値目標として、育児休業を取得したい人が男女とも100%取得することを目指すほか、2050年カーボンニュートラル、自社の温室効果ガス排出量を2035年度までに2013年度比60%削減する目標を掲げた。厚生労働省の2025年度調査では、育児休業取得率は女性88.3%、男性50.9%だった。中日新聞社が掲げた100%は全国の現状より高い目標だが、実際の取得率や取得期間については今後の情報開示を確認する必要がある。

人権分野では、企業が「人権・多様性」を掲げることと、人権尊重の仕組みを整備することは同じではない。日本政府が2022年に策定した「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」は、人権方針、人権デュー・ディリジェンス、救済を企業による人権尊重の主要な枠組みとして示している。自社従業員の多様性だけでなく、取引先、委託先、事業活動による外部への影響まで確認する仕組みが必要になる。

新聞社は一般企業として従業員や取引先への責任を負うと同時に、報道によって社会の議論に影響を与える主体でもある。そのため、人権・多様性方針では社内雇用だけでなく、取材、表現、広告、読者との関係などメディア特有の領域も検討対象になり得る。中日新聞社は方針とデータを定期的に更新するとしており、今後は男女別育休取得状況、人権課題の把握方法、相談・救済制度など、方針を実際に検証できる情報がどこまで開示されるかが確認点となる。

出典

中日新聞社「中日新聞社、サステナビリティ推進方針を策定」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000337.000022390.html

中日新聞社「会社情報」
URL:https://www.chunichi.co.jp/info

経済産業省「ビジネスと人権~責任あるバリューチェーンに向けて~」
URL:https://www.meti.go.jp/policy/economy/business-jinken/

厚生労働省「育児休業制度特設サイト」
URL:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/

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人権ニュース編集部

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