技術同友会、女性技術者のキャリア形成を議論 11月19日にシンポジウム

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事のポイント

1.技術同友会は11月19日、女性技術者の育成とキャリア形成をテーマとするシンポジウムを開催する。
2.東北大学の矢ケ崎将之氏が企業や理工系進学におけるジェンダー格差を分析し、女性技術者らが実務経験を共有する。
3.第12回女性技術者育成功労賞の表彰式も行い、技術分野における多様な人材の育成と活躍を考える。

「女性技術者活躍を推進支援するシンポジウム」

女性技術者の育成とキャリアパスを考える

一般社団法人技術同友会は2026年11月19日、東京都千代田区の如水会館とオンラインで「女性技術者活躍を推進支援するシンポジウム」を開催する。今回のテーマは「女性技術者の母集団拡大とキャリアパスの開発」。若手女性技術者、経営者、管理者、学生など約150人を対象として、技術分野での女性の進学、就業、キャリア形成について考える。

シンポジウムは午後2時10分から6時まで開催し、基調講演、パネルディスカッション、懇親会を予定している。これに先立つ午後1時からは、第12回女性技術者育成功労賞の表彰式を行う。参加費は無料で、会場参加とZoomによるオンライン参加の双方に対応する。

矢ケ崎将之氏がジェンダー格差をデータで分析

基調講演に登壇するのは、東北大学大学院経済学研究科講師の矢ケ崎将之氏。演題は「データ分析に基づいた、企業におけるジェンダーギャップ要因や理工系進学のジェンダーギャップ」である。

矢ケ崎氏は東京大学大学院経済学研究科の博士課程を修了し、博士(経済学)を取得した。内閣府経済社会総合研究所の研究官などを経て、東北大学で労働経済学、行動経済学、応用ミクロ経済学などを専門に研究している。

企業や行政のデータを活用し、ジェンダー格差、教育、進路選択、家族や企業の行動などに関する実証研究に取り組んでいる。

ジェンダーギャップとは、性別によって進学、就職、賃金、昇進、意思決定への参加などに生じる差を指す。格差の原因を考える際には、本人の希望や能力の違いだけでなく、教育環境、職場の制度、昇進の仕組みなど、複数の要素を検討する必要がある。

理工系への進学と就職後の活躍を分けて考える

今回のテーマにある「女性技術者の母集団拡大」とは、技術者として活躍する可能性のある女性の数や人材層を広げることを意味する。

理工系への進学希望者を増やすことは、そのための方法の一つである。しかし、進学した女性が技術分野で働き続け、専門性を高められるかどうかは、進学時とは異なる課題である。

例えば、理工系進学の段階では、進路に関する情報、身近な技術者の存在、将来の職業像などが選択に関係する。一方、就職後には、研修機会、研究開発業務への参加、能力評価、管理職や専門職への登用、育児や介護との両立などがキャリア形成に関わる。

女性技術者を増やす取組と、女性技術者が活躍できる職場環境を整える取組は、互いに関係するものの、同一ではない。

女性技術者らが実務経験を共有

午後3時10分からは、技術分野で活動する専門家によるパネルディスカッションを開催する。

パネリストの椛木洋子氏は、株式会社エイト日本技術開発の技術本部理事・上席技師長。建設コンサルタントとして橋梁の計画や設計などに長く携わり、2025年度の女性技術者育成功労賞を受賞した。

菅真紀子氏は、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社の統括部長で、Corporate Distinguished Engineerを務める。通信路符号化技術の研究開発などを経験し、技術分野での研究開発や人材育成に携わってきた。2024年に同賞を受賞している。

進行役を務める行木陽子氏は、中央大学特任教授で技術同友会ダイバーシティ推進委員会委員長。日本IBMでAIやデジタルトランスフォーメーションに関する業務を経験し、技術者や研究者の育成支援にも取り組んでいる。

異なる産業や技術分野で経験を積んできた登壇者が議論することで、若手技術者や学生にとっては将来の働き方を考える参考となり、企業の管理職にとっては人材育成を考える材料となる。

女性技術者育成功労賞とは

シンポジウムに先立って開催される「女性技術者育成功労賞」は、女性技術者の育成に貢献した個人や組織を表彰する制度である。

第12回表彰式は午後1時から2時まで、如水会館3階「松風の間」で開催される。

表彰式では、技術同友会代表理事による挨拶、審査結果の報告、表彰状とトロフィーの授与、受賞者の挨拶などを予定している。

技術分野の女性活躍を考える際、女性技術者本人の成果だけでなく、人材育成や職場環境づくりに貢献した人や組織の活動を紹介することにも意味がある。

女性活躍推進法とキャリア形成

女性技術者の活躍に関係する制度の一つが「女性活躍推進法」である。

同法は、女性の職業生活における活躍を推進するため、一定の事業主に対して、自社の状況把握や課題分析、行動計画の策定、情報公表などを義務付けている。

例えば、女性の採用人数だけでは、職場における活躍状況を十分に把握できない。勤続年数、管理職への登用、専門職としての成長機会、男女間の賃金差異など、様々な情報が関係する。

ここでいうキャリアパスは、職業経験を積み重ね、どのような仕事や役割、職位に進んでいくことができるかという道筋を意味する。

技術者の場合、管理職へ進む道だけでなく、高度な専門知識を持つ技術職として成長する道もある。複数のキャリアパスを示すことは、本人が将来の働き方を考えるための情報となる。

会場とオンラインで参加可能

シンポジウムの会場は、東京都千代田区一ツ橋2丁目1番1号の如水会館3階「松風の間」。懇親会は同館3階「富士の間」で行われる。

参加希望者は、技術同友会の申し込みフォームから申し込むことができる。

申込URL:https://gw2.jates.or.jp/main1/reg/regist9.php?kbn=ext&mid=1881&e=1

問い合わせは技術同友会事務局(03-6380-8710)で受け付ける。会場参加については、申し込みが想定を上回った場合、受け付けられない可能性がある。

技術同友会は、大学研究者によるデータ分析と、産業界で活動する技術者の実務経験を組み合わせ、女性技術者の育成とキャリア形成について幅広い参加者が学ぶ機会を提供する。

出典

技術同友会「女性技術者活躍を推進支援するシンポジウム」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000186008.html

技術同友会「シンポジウム公式案内」
URL:https://www.jates.or.jp/dcms_media/other/symposium2026.pdf

技術同友会「第12回女性技術者育成功労賞表彰式」
URL:https://www.jates.or.jp/dcms_media/other/award26.pdf

スポンサーリンク
スポンサーリンク
人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、裁判所、企業、公益団体、国際機関などが公表する一次情報を確認し、差別、子ども、障害者、高齢者、教育、福祉、司法・制度、外国人、ビジネスと人権などに関するニュース、制度解説、独自調査を発信しています。記事では出典を明示し、事実関係を確認したうえで、関連する法制度や統計、過去の経緯などを参照しながら、人権上の論点や社会的背景を整理しています。

人権ニュース編集部をフォローする
ビジネス教育
シェアする
タイトルとURLをコピーしました