1.神奈川県は10月30日から11月8日まで、横浜赤レンガ倉庫で「第3回かながわともいきアート展」を開催する。
2.障害のある人が制作した約300点以上の作品を展示し、ワークショップやパフォーマンスも実施する。
3.パルシステム神奈川は企業賞を設け、受賞作品の3か月間の展示や作品のリース契約を通じて、芸術活動を支援する。
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横浜赤レンガ倉庫で障害者アートの魅力を発信
神奈川県は2026年10月30日から11月8日まで、横浜赤レンガ倉庫1号館2階スペースで「第3回かながわともいきアート展~生きること、表現すること~」を開催する。障害のある人が制作した絵画や立体作品など約300点以上を展示し、作品鑑賞に加えてアーティストと来場者が交流できるイベントを実施する。生活協同組合パルシステム神奈川も協賛企業として参加する。
展示は公募作品約150点と招待施設からの作品約150点で構成される。会期中はライブペインティング、音楽、演劇、ダンスなどの催しを開催するほか、10月31日から11月8日まではアーティストと一緒に楽しめるワークショップやアートグッズの販売も予定されている。
入場は無料。開場時間は午前10時30分から午後8時までで、初日の10月30日は午後1時からとなる。
「ともいきアート」とは何か
神奈川県は、障害のある人による芸術活動を「ともいきアート」と呼び、作品の魅力を伝える活動を進めている。
その基礎となるのが「ともに生きる社会かながわ憲章」である。2016年に相模原市の障害者支援施設で発生した事件を受けて制定された憲章で、障害の有無によって人を分け隔てず、互いの尊厳を尊重する社会を目指す理念を示している。
この憲章は、県民や事業者に具体的な義務や罰則を課す条例とは異なり、県が掲げる社会づくりの基本理念を示したものである。
ともいきアート展は、障害のある人の作品を福祉活動の成果として紹介するだけでなく、美術作品そのものとして鑑賞し、作家の表現に触れる機会を広げる取組でもある。
絵画や造形作品を鑑賞するとき、作者の障害の種類や生活上の事情を知らなくても、色彩、構図、素材の使い方、独創的な表現などから関心を持つことができる。障害の有無よりも作品の魅力に目を向けることは、作家の創造性や個性を尊重することにもつながる。
パルシステム神奈川が作品展示を支援
今回の展覧会には16社が協賛しており、その一つがパルシステム神奈川である。
同生協は、展示作品から「パルシステム神奈川賞」を選定する。受賞作品は11月8日の表彰式で発表され、副賞として同生協の本部で3か月間展示する。
展示に当たっては、同生協の発表によると、障害者雇用調整金を活用し、作家本人または所属団体とリース契約を締結するという。
作品を無償で借り受けるのではなく、契約を通じて展示する仕組みは、芸術活動を経済的な活動として捉えることにもつながる。ただし、リース契約の具体的な対価や条件は今回の発表では示されておらず、契約内容については公表されている範囲を超えて判断できない。
2026年3月から始まった「パル・アート」
パルシステム神奈川は今回の展覧会への協賛に先立ち、障害のある人の作品を職場などで展示する「パル・アート」に取り組んでいる。
2026年3月には新横浜本部で作品展示を開始し、現在は配送センター3か所にも導入している。今後は県内の事業所へ広げていく方針だ。
2025年8月には星槎大学と障害者雇用の推進に向けた包括的連携協定を締結しており、職員を支援する担当者へのメンタルケア、相談や研修などでも協力を進めている。
今回の協賛は、単発の作品展示にとどまらず、障害者雇用や職場環境づくりと結びつけた取組として理解できる。
障害者権利条約と芸術文化活動
障害者権利条約第30条は、障害のある人が文化的な生活に参加する権利を定めている。芸術作品を鑑賞する機会だけでなく、創造的、芸術的、知的な能力を発展させ、活用する機会も含まれる。
日本では2018年に「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」が施行された。同法は、障害のある人による文化芸術活動を幅広く推進し、創作活動や発表、鑑賞の機会などを充実させるための基本的な枠組みを定めている。
障害のある人の文化芸術活動を考える際には、創作する機会に加え、作品を発表する場、作品への評価、対価を得る機会なども関係する。
今回の展覧会には来場者の投票によるオーディエンス賞も設けられている。鑑賞者が作品を選び、感想や評価を示すことは、作家と鑑賞者をつなぐ機会となる。
展覧会は11月8日まで
「かながわともいきアート展」は、横浜市中区新港1丁目1番1号の横浜赤レンガ倉庫で開催される。
最終日の11月8日午後4時からは、県民共済プラザメルヴェーユで大賞、準大賞、神奈川県知事賞、協賛企業賞などの表彰式を行う。
展覧会では、作品の鑑賞に加え、障害のあるアーティストが参加するパフォーマンスやワークショップなども実施する。神奈川県と協賛企業は、作品を通じて作家の表現を社会に伝え、芸術活動に触れる機会を広げる。
パルシステム生活協同組合連合会「県主催の障害者アートを応援」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001419.000006976.html
神奈川県「第3回かながわともいきアート展を開催」
URL:https://www.pref.kanagawa.jp/docs/m8u/prs/r4934957.html
障害者権利条約
URL:https://jinken-news.com/glossary/shogaisha-kenri-joyaku/

