秋田県、やさしい日本語で防災3会場 外国人住民と地域防災

この記事のポイント

1.秋田県は9月26日、10月2日、10月20日の3日間、県南・県北・県央で防災セミナーを開く。
2.各会場30人で、災害時の行動に加え、防災テント・ベッドの組み立てやクマ被害防止を扱う。
3.「やさしい日本語」は多言語情報を不要にするものではなく、災害時の情報保障を補う手段として考える必要がある。

秋田県の「 やさしい日本語で学ぶ防災セミナー」

秋田県は2026年9月26日、10月2日、10月20日の3回、県内在住外国人と県民を対象とする「やさしい日本語で学ぶ防災セミナー」を開催する。県南は大仙市大曲交流センター、県北は鹿角市十和田市民センター、県央は秋田市のにぎわい交流館AUで、各回30人。災害時の行動、防災テントや防災ベッドの組み立て、クマの生態と被害防止などを扱う。

講師も地域ごとに異なり、県南・県央では日本赤十字東北看護大学介護福祉短期大学部の及川真一氏、県北では県防災アドバイザーの鶴岡慶子氏、鹿角市農地林務課や秋田県自然保護課の職員らが担当する。単なる日本語講座ではなく、外国人住民と日本人住民が同じ防災課題を扱う設計となっている点が特徴である。

「やさしい日本語」について、出入国在留管理庁と文化庁は在留外国人への情報提供に用いるガイドラインを示している。行政文書の難解な語句や長い文章を整理し、日本語を母語としない人にも伝わりやすい形にする手法である。ただし、政府のガイドラインも、多言語化や通訳などを不要にする制度として示しているわけではない。日本語をほとんど理解できない人には母語情報が必要であり、聴覚・視覚障害など別の情報アクセス上の課題も残る。

災害時には、避難所の開設、道路の通行止め、給水、余震など、通常より専門用語が増える。理解できないことが避難の遅れにつながれば、言語の違いが生命・身体の安全の格差に直結する。秋田県の事業を評価する際には、参加者数だけでなく、外国人住民が実際の地域防災訓練へ参加できたか、災害情報の多言語化とやさしい日本語が組み合わされているかまで確認する必要がある。

出典

秋田県「やさしい日本語で学ぶ防災セミナー」
URL: https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/99097

文化庁「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」
URL: https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/92484001.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、裁判所、企業、公益団体、国際機関などが公表する一次情報を確認し、差別、子ども、障害者、高齢者、教育、福祉、司法・制度、外国人、ビジネスと人権などに関するニュース、制度解説、独自調査を発信しています。記事では出典を明示し、事実関係を確認したうえで、関連する法制度や統計、過去の経緯などを参照しながら、人権上の論点や社会的背景を整理しています。

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