三重県の児童虐待相談1987件 8年ぶり2千件下回る

この記事のポイント

1.三重県の児童虐待相談は1,987件で8年ぶりに2,000件を下回る
2.北勢は114件、伊賀は36件増え、県内の地域差が表面化
3.ネグレクトは28件、性的虐待は11件増加

三重県のイメージ図

三重県は2026年8月4日、県内の児童相談所が2025年度に対応した児童虐待相談は速報値で1,987件だったと公表した。前年度から64件、3.1%減り、過去最多だった2022年度から3年連続の減少となった。年間2,000件を下回るのは2017年度以来8年ぶりだ。

県全体では減少したが、児童相談所ごとの動きは一様ではない。北勢児童相談所は636件で前年度より114件、21.8%増え、伊賀児童相談所も249件で36件、16.9%増加した。鈴鹿は348件、中央は468件、南勢志摩は234件、紀州は52件で、いずれも減少した。県全体の合計だけでは、地域別の相談増加や支援需要の偏りを捉えにくい。

相談種別では心理的虐待が881件、44.3%で最多だった。身体的虐待は679件、ネグレクトは384件、性的虐待は43件。心理的虐待と身体的虐待は減った一方、ネグレクトは28件、性的虐待は11件増え、性的虐待の増加率は34.4%となった。件数は発生実数だけでなく、周囲が異変を把握して相談につないだ状況にも左右されるため、総数の減少を被害リスクの低下と直結させることはできない。

相談経路では市町の機関が677件で34.1%を占め、前年度より59件増えた。学校等も218件で46件増加した一方、警察等は494件で64件減、虐待者以外の家族は87件で39件減った。相談経路の変化は、市町や学校からの把握が増えたことを示すが、警察や家族からの情報減少の理由までは公表資料から判断できない。各地域で、子どもと接する機関がどの段階で児童相談所へつないだのかを検証する必要がある。

主な虐待者は実母が1,013件、実父が821件だった。被虐待児童は小学生が736件で最も多く、前年度より60件増えた。3歳未満は296件、3歳から就学前は486件で、就学前だけでも782件に上る。年齢によって、本人からの訴え、学校での発見、乳幼児健診や保育現場からの連絡など、把握に至る経路は異なる。

三重県子ども・福祉部は、北勢と伊賀で増えた相談、ネグレクトと性的虐待の増加、小学生の増加を含む速報値を基に、市町の機関や学校等から寄せられた情報を各児童相談所の安全確認と家庭支援につなげる。

出典

三重県「令和7年度の児童虐待相談対応件数(速報値)を公表します」
URL:https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m03628000010024.htm

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