徳島城博物館で韓国人形劇「トルミ」 手話・韓国語通訳

この記事のポイント

1.韓国伝統人形劇「トルミ」の上演と人権文化の解説が、8月12日に徳島城博物館で行われる
2.阿波の門付け芸保存会が、韓国の男性寺堂牌と徳島の箱廻し人形の歴史を紹介する
3.事前予約は不要で、聴覚障害者や韓国語話者の参加を支える手話・韓国語通訳を配置する

徳島県のうず潮

徳島県は2026年8月12日、徳島市立徳島城博物館で「人権文化を学ぼう――韓国伝統人形劇『トルミ』」を開く。時間は午後2時15分から3時15分まで。特定非営利活動法人阿波の門付け芸保存会が、県の2026年度「みんなが主役の人権啓発推進事業」の委託を受けて実施する。事前予約は不要で、手話通訳と韓国語通訳を用意する。

上演する「トルミ」は、韓国に伝わる男性寺堂牌の人形劇。チラシでは、徳島の箱廻し人形とともに、蔑視や迫害を受けながらも、人権を尊重する若者らに継承されてきた芸能として紹介されている。出演は韓国のウム・デジン氏と辻本一英氏、実演はウム・デジン氏と演戯工房ウンマゲンゲン。両氏は、国際人形劇連盟UNIMAのパリ本部から2024―2025年の文化遺産賞を受けており、人形劇を通じて人権文化について語る。

徳島県の「みんなが主役の人権啓発推進事業」は、人権に関わるNPOなどを育成し、団体の提案を県の委託事業として実施する仕組みで、2026年度は9事業が予定されている。行政が一方的に教材を示すのではなく、地域で文化を保存・研究する団体が企画を担う点に特徴がある。韓国の男性寺堂牌と徳島の門付け芸は、それぞれ異なる地域史を持つため、経験を単純に同一視することはできない。その差異を示したうえで、阿波の門付け芸保存会が韓国の伝統芸能と徳島の箱廻し人形を同じ場で扱うことで、芸能の技法だけでなく、担い手が置かれてきた社会的な扱いや、文化を継承する権利を学ぶ構成となる。

手話通訳と韓国語通訳の配置は、催しの内容そのものと並ぶ実務上の要素である。情報が音声や日本語だけで提供されれば、聴覚障害のある人や韓国語を主に使う参加者は、上演後の解説や対話に参加しにくい。通訳を初めから案内に明記することで、文化活動へのアクセスと、多言語による参加の機会を具体化している。ただし、入場には徳島城博物館の入館料が必要で、一般300円、高校・大学生200円、中学生以下は無料。催し自体の追加料金はない。

会場は徳島市徳島町城内1番地の8の徳島城博物館。阿波の門付け芸保存会は1時間の上演と解説を通じ、韓国伝統人形劇「トルミ」と徳島の箱廻し人形がたどった歴史を紹介する。徳島県が委託する9事業の一つとして、手話・韓国語通訳を備えた学習機会を設け、地域文化の継承と人権啓発を結び付ける。

出典

徳島県「令和8年度『みんなが主役の人権啓発推進事業』委託事業のご案内」
URL:https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kurashi/jinken/7315239

出典 阿波の門付け芸保存会「人権文化を学ぼう―韓国伝統人形劇『トルミ』」
URL:https://www.pref.tokushima.lg.jp/file/attachment/1067927.pdf

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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