滋賀県の消費生活相談1万3520件 SNS通販・点検商法増

この記事のポイント

1.滋賀県の2025年度消費生活相談は1万3,520件となり、前年度から10.1%増えた
2.SNSをきっかけとする通販相談は841件、若者のロードサービス相談は前年度の約1.8倍となった
3.65歳以上の相談が4,727件に達し、光回線や点検商法による被害が増加した

滋賀県

滋賀県内の消費生活相談窓口に2025年度寄せられた相談は1万3,520件で、前年度より1,240件、10.1%増えた。件数は2019年度以来の高水準となり、SNS広告をきっかけとするトラブルの増加が全体を押し上げた。契約者の年代別では70歳代が16.9%で最も多く、60歳代15.9%、50歳代14.2%と続いた。

インターネット通販に関する相談は2,662件で、前年度の約1.2倍となり、過去5年間で最多だった。このうちSNSに掲載された広告を見て注文したケースなどは841件で、前年度の617件から約1.4倍に増えた。化粧品や健康食品の定期購入に加え、衣服、冷暖房機器、玩具などで、商品が届かない、広告と性能が異なる、事業者と連絡が取れないといった相談が目立つ。滋賀県消費生活センターは、AI技術によって自然な日本語で作られたサイトも増え、不自然な表現だけでは偽サイトを見分けにくくなったと注意を促している。

29歳以下の若者からの相談は1,292件で前年度の約1.2倍。ロードサービス関連は23件と約1.8倍に増えた。資料では、検索上位のサイトに「通常料金4,000円から」と表示され、電話でも1万円前後と説明された後、作業終了時に6万円を請求された事例が紹介された。検索順位は事業者の信頼性を保証しない。緊急時ほど比較や確認が難しくなるため、自動車保険に付帯するロードサービスの有無を先に確かめ、作業内容と総額を合意してから依頼する対応が被害防止につながる。

65歳以上の相談は4,727件で、全体の35.0%を占め、過去5年間で最多となった。光回線・プロバイダ関連は122件で前年度の約1.3倍。屋根や給湯器の点検を装い不安をあおる点検商法も170件に増え、そのうち100件が65歳以上からの相談だった。滋賀県は、一部に匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」の関与が疑われるとしている。高齢者の比率が高い背景を、本人の注意不足だけで説明することはできない。事業者名を偽る電話、突然の訪問、専門性の高い契約内容、即時の判断を迫る勧誘が重なることで、情報を確かめる機会が奪われるからである。

通信販売には原則としてクーリング・オフ制度がない。被害に気づいた時点で販売事業者や決済事業者への連絡記録を残し、身近な消費生活センターにつながる全国共通番号「188」を利用することが実務的な対応となる。滋賀県消費生活センターは、SNS通販、ロードサービス、光回線、点検商法という年代ごとに異なる相談傾向を示し、契約前の確認と早期相談を呼びかけている。

出典

滋賀県「令和7年度消費生活相談の状況」
URL:https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/koho/e-shinbun/oshirase/351792.html

滋賀県消費生活センター「令和7年度消費生活相談状況」
URL:https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5626274.pdf

消費者庁「消費者ホットライン」
URL:https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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