孫の手、みどり市SDGsパートナー登録 職場目標を数値化

この記事のポイント

1.介護事業者の株式会社孫の手が、登録番号021でみどり市SDGsパートナーに登録された
2.2030年までに育児休業取得率90%、女性管理職比率70%などの数値目標を掲げた
3.登録後は、雇用形態や職種ごとの実績を取組報告書で検証できる情報開示が課題となる

株式会社孫の手、群馬県みどり市SDGsパートナーに登録

群馬県太田市に本社を置く株式会社孫の手は2026年7月28日、みどり市役所笠懸庁舎で「みどり市SDGsパートナー制度」の登録証を受けた。登録番号は021。同社は群馬、栃木、埼玉の3県で介護・福祉サービスを展開し、みどり市笠懸町にも事業拠点を持つ。みどり市は、SDGsの達成に資する活動を行う企業・団体を登録し、情報共有や意見交換を通じて「SDGs未来都市」と「みどり5つのゼロ宣言」を進める制度として2026年度に創設した。

孫の手が提出したSDGs宣言は、環境、社会、経済の3分野で2030年までの指標を置いた。環境分野ではコピー用紙を2025年度比で5%削減し、備蓄品の点検を年2回以上実施する。社会分野では地域活動への参加を年4回以上、介護学習や職場見学の受け入れを年2回以上、地域連携会議への参加を年12回以上とした。経済分野には有給休暇取得率60%以上、育児休業取得率90%以上、女性管理職比率70%以上、障害者雇用率を法定雇用率以上に維持する目標を掲げている。

介護事業者のSDGs宣言では、環境負荷の低減だけでなく、利用者が住み慣れた地域で生活を続けるためのサービスと、介護を担う職員の労働環境を一体で捉える点が人権上の論点となる。地域包括ケアシステムは、住まい、医療、介護、予防、生活支援を地域で組み合わせる仕組みであり、事業者の人材確保や定着が不十分であれば、利用者の生活継続にも影響する。無資格・未経験者への教育、資格取得支援、柔軟な働き方、障害の有無にかかわらない就業機会は、職員側の働く権利と、利用者側の継続的なケアの双方に関係する。

もっとも、SDGsパートナーへの登録は、掲げた数値目標の達成を行政が認証したことを意味しない。みどり市の登録要件は、市内での活動、法令順守、市税の納付などを確認するもので、株式会社孫の手の取組報告書は2027年度に公開される予定である。したがって、登録後は有給休暇、育児休業、女性管理職、障害者雇用の各数値がどのように算定され、職種や雇用形態による差を含めて改善したかを検証できる情報開示が必要になる。

株式会社孫の手は従業員445人を抱え、代表取締役社長の浦野幸子氏は、登録をゴールとせず、行政、医療・介護関係者、企業・団体との連携を進めると説明した。みどり市は登録企業の宣言を公開し、孫の手は2030年目標に対する実績を取組報告書で示すことになる。地域包括ケアと働き続けられる職場づくりを結び付けた宣言が、登録番号021の具体的な運用としてどう現れるかが問われる。

出典

株式会社孫の手「群馬県みどり市SDGsパートナーに登録」
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000149463.html

みどり市「みどり市SDGsパートナー制度」
URL:https://www.city.midori.gunma.jp/kankyo/1001719/1007509/1007546/1009348.html

みどり市「みどり市SDGsパートナー登録企業・団体」
URL:https://www.city.midori.gunma.jp/kankyo/1001719/1007509/1007546/1009472.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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