第47回ハンセン病医学夏期大学講座、8月に東村山で開催

この記事のポイント

1.笹川保健財団は6月30日、第47回ハンセン病医学夏期大学講座の開催案内を公表した。
2.講座は厚生労働省の受託事業で、2026年8月18日・19日に東京都東村山市内で開かれる。
3.対象は医療系学生、医療関係者などで、現地参加とオンライン参加のハイブリッド形式を採る。

第47回ハンセン病医学夏期大学講座

笹川保健財団は2026年6月30日、厚生労働省受託事業として運営する「第47回ハンセン病医学夏期大学講座」の開催案内を公表した。開催日は8月18日と19日の2日間。会場は東京都東村山市内の国立ハンセン病資料館、国立健康危機管理研究機構(JIHS)、国立感染症研究所ハンセン病研究センター、国立療養所多磨全生園で、現地参加とオンライン参加の併用で実施される。

講座の対象は、医療系学生、医療関係者など。参加費は無料だが、交通費や宿泊費は自己負担となる。申込締切は、現地参加が8月12日17時、オンライン参加が8月14日17時。申し込みはGoogleフォームで受け付ける。笹川保健財団内のハンセン病夏期大学講座事務局が問い合わせ先となり、担当者として釜井氏が記載されている。

内容は、ハンセン病に関する講義とディスカッションを中心に構成される。笹川保健財団の案内では、歴史、原因菌とヒトの応答、臨床、看護とケア、国際協力を扱い、回復者との交流会も含むとされている。チラシでは、8月18日に総合コース、8月19日に医学コース、看護福祉コース、国際医療コースを設ける構成が示されており、医療知識だけでなく、療養所の歴史や国際保健の実務にも触れる講座となっている。

ハンセン病問題は、単なる感染症教育の範囲に収まらない。国立ハンセン病資料館は、近代以降の国の誤ったハンセン病対策により、患者、回復者、その家族の人権が侵害され、偏見差別にさらされた問題だと説明している。日本では1907年の「癩予防ニ関スル件」以降、隔離を基本とする政策が進み、1931年の法改正後は本人の意思にかかわらない強制隔離が制度化された。1996年に「らい予防法」は廃止されたが、病気への誤解と隔離政策の記憶は、医療、福祉、地域生活の各場面に影を残してきた。

この講座で回復者との交流が組み込まれている点は、医療者教育としても意味がある。感染症に関する知識だけを学ぶ場合、病原体、治療法、臨床対応の理解に偏りやすい。しかし、ハンセン病問題では、診断や治療の場面そのものが差別や隔離と結び付いてきた歴史がある。医療関係者が病気の特性と同時に、療養所、家族被害、地域での偏見を学ぶことは、患者の尊厳を損なわない医療・看護・福祉の基礎になる。

今回の案内は、国立ハンセン病資料館と国立療養所多磨全生園を会場に含む点でも、資料学習と現場理解を接続する内容といえる。笹川保健財団が運営する第47回講座では、8月18日・19日の2日間、医療系学生と医療関係者が、講義、ディスカッション、回復者との交流を通じて、ハンセン病を医学と人権の両面から学ぶ。

出典

公益財団法人笹川保健財団「第47回ハンセン病医学夏期大学講座開催のお知らせ〈オンライン/現地参加〉<厚生労働省受託事業>」
URL:https://www.shf.or.jp/information/28585

公益財団法人笹川保健財団「第47回ハンセン病医学夏期大学講座チラシ」
URL:https://www.shf.or.jp/wp-content/uploads/2026/06/20f913999f970e98c58af4901c854498.pdf

国立ハンセン病資料館「ハンセン病問題について」
URL:https://www.nhdm.jp/about/issue/

厚生労働省「歴史から学ぶハンセン病とは?」
URL:https://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/01/h0131-5/histry.html

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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