1.愛知県は、あいち人権センターで2026年度企画展を開催し、第2回として6月30日からハンセン病をテーマにした展示を行う。
2.7月8日には、ウインクあいちで講演会「ハンセン病を正しく理解するために」を開き、国立療養所邑久光明園の坂手悦子氏が登壇する。
3.全国の国立ハンセン病療養所では、2026年4月1日現在、入所者数554人、平均年齢89歳、平均入所期間は60年を超えている。

愛知県は6月30日から7月28日まで、名古屋市中区三の丸のあいち人権センターで、第2回企画展「ハンセン病を正しく理解するために」を開催する。会場は愛知県東大手庁舎3階の同センターで、開館時間は平日午前9時から午後5時15分まで。最終日は午後4時までとなる。展示では、ハンセン病に関する啓発パネル、書籍等の展示、啓発DVD上映を行う。
愛知県は、2010年度から、県民が人権について考える機会として、あいち人権センター企画展を開いている。2026年度は全15回を予定しており、第1回は「原爆パネル展」、第2回は「ハンセン病を正しく理解するために」、第3回は「肝炎に対する正しい知識の普及と差別解消」、第4回は「愛知県人権尊重の社会づくり条例」をテーマにする。感染症、戦争被害、条例啓発などを並べて扱う構成は、差別や排除を個別分野に閉じず、県民向けの学習課題として継続的に示すものといえる。
7月8日には、あいち人権センター企画展講演会「ハンセン病を正しく理解するために」を開く。会場は名古屋市中村区名駅の愛知県産業労働センター(ウインクあいち)11階中会議室1102。時間は午後2時から午後4時までで、受付は午後1時30分から。参加費は無料で、定員は50人、申込先着順とする。申込みはMicrosoft Forms、FAX、メールで受け付け、期限は7月6日。
講演会では、DVD「今、伝えたいこと ~愛知県出身ハンセン病療養所入所者の証言記録~」を約30分上映する。その後、国立療養所邑久光明園ソーシャルワーカーの坂手悦子氏が、「ハンセン病療養所の現場と向き合って-ソーシャルワーカーの立場から-」と題して約60分講演する。県は、無知による偏見と差別を二度と繰り返さないため、ハンセン病療養所入所者の証言を伝えるとしている。
愛知県の案内によると、全国には国立ハンセン病療養所が13か所あり、2026年4月1日現在の入所者数は554人、平均年齢は89歳、平均入所期間は60年を超える。多くの人が青少年期にハンセン病を発病し、国の政策によって家族から引き離されて隔離され、治癒した後も長い年月を療養所で過ごしてきた。家族と躊躇なく連絡を取り合える人は、今なお少数派だという。
人権上の論点は、ハンセン病問題を単なる医学知識の不足ではなく、隔離政策、家族関係の断絶、地域社会からの排除、名誉回復の問題として捉える点にある。病気が治るかどうかとは別に、いったん作られた偏見は、就学、就労、結婚、家族との関係に長く影響する。療養所の現場で支援に関わるソーシャルワーカーの話を聞くことは、過去の制度被害が現在の生活や家族関係にどう残っているかを知る機会になる。
愛知県県民文化局人権推進課は、講演会の申込先としてFAXとメールを案内している。企画展は、6月10日からの原爆パネル展に続き、6月30日からハンセン病、7月21日から肝炎、8月3日から愛知県人権尊重の社会づくり条例を扱う。あいち人権センターは、県東大手庁舎3階を会場に、2026年度も人権課題ごとの展示を順次行う。

