難民支援協会スタッフが衆院法務委で意見陳述 在留資格手数料の負担に懸念

難民支援協会のスタッフが参考人として参加した写真

認定NPO法人難民支援協会は、2026年4月21日に開かれた衆議院法務委員会で、同協会渉外チームの生田氏が参考人として意見陳述を行ったと公表した。国会に提出されている入管法改正案に含まれる、在留資格の変更・更新手数料の引き上げについて、難民申請者への影響を踏まえた慎重な制度設計を求める内容である。同協会は、在留期間の更新頻度が高い難民申請者にとって、手数料の引き上げが生活上の重い負担になり得ると指摘している。

在留資格の変更・更新手数料は、通常は行政手続に伴う費用として扱われる。しかし、難民申請者や庇護を求める人びとの場合、就労や生活基盤が不安定で、経済的余裕が限られていることも少なくない。短い在留期間で更新を繰り返す必要がある人にとっては、手数料の増額が一度限りの負担ではなく、継続的な生活費の圧迫につながる可能性がある。制度変更が、結果として保護を必要とする人の在留手続へのアクセスを狭めることがないかが問われる。

難民支援協会は、手数料引き上げの抑制を求めるとともに、仮に引き上げる場合でも、難民申請者に過度な負担が生じないよう配慮すべきだと主張した。そのうえで、難民申請者が「経済的困難その他特別の理由」による手数料の減額または免除の対象となることを、制度上明確に位置付ける必要があると訴えている。減免措置が曖昧なままでは、現場の判断にばらつきが生じ、支援を必要とする人が制度を利用できないおそれがある。

人権の観点から見ると、在留資格に関する手数料は、単なる財政負担や受益者負担の問題にとどまらない。難民申請者は、迫害や紛争、人権侵害を理由に本国へ戻ることが困難な事情を抱えている場合があり、在留手続は日本で安全に生活するための前提となる。手数料負担が重くなれば、在留資格の更新が遅れたり、生活費や医療費、住居費を削らざるを得なくなったりする可能性もある。制度改正では、徴収の公平性だけでなく、脆弱な立場にある人の手続保障と生活保障をどう確保するかが重要である。

今回の意見陳述は、入管制度の見直しを、行政効率や手数料水準の議論だけでなく、難民保護と人権保障の観点から検証する契機となる。自治体や支援団体にとっても、難民申請者が在留手続、生活支援、医療、就労、住まいの各場面でどのような負担を抱えているかを把握することが欠かせない。法改正の審議では、制度を利用する人の生活実態を踏まえ、減免措置の明確化、周知、申請しやすい手続を整えることが焦点となる。

出典

認定NPO法人 難民支援協会
URL:https://www.refugee.or.jp/report/activity/2026/04/post-20420/

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